好き -You- ページ47
グクくんに聞くべきことじゃないのはわかってる。
自分が考えるべきことなのもわかってる。
けど。
誰に背中を押してもらいたかった。
すると、
「できれば1分でも1秒でも早く、そうしてもらえるとありがたいんですが?」
「なっ、早くって…」
すごくすごく悩んで、
こんなにも困惑してるのに早くって…
背中を押すどころか、
後ろから早く早くって急かされてる感じ。
でもそれがグクくんらしいな、って思って、
少しだけ力が抜けた。
「だって。早く言ってもらって、早くヌナのことを抱きしめたいんですもん」
クリッとした目で、
これ以上笑わないよう我慢するように結んだ唇で、
楽しみながら何かを待ってるような表情で。
グクくんは、
きっともう私の気持ちをわかってる。
「ヌナ?初恋は結ばれないって聞いたことありません?」
突然、なんの話なのかと思ったら。
「本当にそうでした。僕の初恋はヌナだったから。初恋は実らなかったんです。でも今のこの気持ちは初恋の延長じゃなく、2回目です。ずっと想ってはいたけど…記憶の中のヌナを想ってました。でも今は、記憶の中だけじゃなく、目の前にいる、今のヌナに恋してます。きっと…想像もできないけど、ヌナがもし僕を好きになってくれなかったとしたら…多分僕、一生恋できないと思います。生涯一人で過ごすんだと、」
「何言ってっ…そんなこと、」
「別に一人が嫌なんじゃないんです。ただ、二度と握れないと思ってた手を握れてるのに、それを…ヌナをまた手放すことが嫌なんです。ヌナが僕を好きだ、って言ってくれたら、僕、二度とヌナを手離しませんから。どんな理由であれ、僕をまた一人にしたら…今度はどんな手を使ってでも、絶対に、必ず見つけ出しますから」
「どんな手って…」
「脅迫です。ヌナじゃなきゃダメなんです…ヌナのことが好きなんです…ヌナがいなきゃ…僕、ダメなんです。だから…だから…っ」
言ってる言葉は怖くて、
しかも脅迫って…
でもクリッとした目で、
口を尖らせながら可愛く言う所。
しかも。
言いながら、なんでグクくんが泣くの?
もうダメだった。
あまりにも可愛くて。
迷いとか、
全部今ので吹き飛んじゃって。
「好き」
「え…」
「グクくんのことが好き」
泣き顔が、
一瞬にして
くしゃっとした笑顔になった。
「ヌナのこと、絶対にもう離しません」
でも笑顔を見れたのは一瞬で、
宣言通り、
すぐに大きな腕に包まれた。
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がほ(プロフ) - RxSさん» R×Sさん(T_T)癒されてるだなんて…本当ですか?ありがとうございます。お子様もペンちゃんなんですね。話が出来て嬉しいけど、チケットとなると困りますね。また少しでもR×Sさんの癒しになれるよう、早めに更新頑張りますね^ ^ (2019年11月26日 20時) (レス) id: ebe247b3cf (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - 名無し24407号さん» ありがとうございます!!今日下書きをしてました!待って下さる方がいるのは本当に励みになります!もう少しだけお待ち下さいね^ ^ (2019年11月26日 20時) (レス) id: ebe247b3cf (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - カレンさん» カレンさん(T_T)なんて嬉しい、ありがたいお言葉。私にはもったいないくらいなんですが、本当に嬉しいです。心情が…と言って下さるの、本当に嬉しいです!文字で出来る限り上手に伝えたくて、それが伝わってもらえたのは(T_T)更新、もう少し待って下さいね! (2019年11月26日 20時) (レス) id: ebe247b3cf (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - キムさん» おぉ!ホビの魔法すごい!さすが!オーラ感じましたか?ですよね?上手く言えないんですが、本当にすごかったです!余韻に浸りつつ、ゆっくりと書き始めていきますね^ ^ありがとうございます。 (2019年11月26日 20時) (レス) id: ebe247b3cf (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - ゆーさん» ゆーさん!いつもいつも嬉しいお言葉、本当にありがとうございます(T_T)衝撃的すぎて、当日はどうなることかと思いましたが…徐々に落ち着き、今日少し下書きしていました。けどあの日のグクを思い出し、一人興奮^ ^更新もう少し待って下さいね! (2019年11月26日 20時) (レス) id: ebe247b3cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:がほ | 作成日時:2019年10月19日 13時