僕達の姫とアイドル〈３〉

シンデレラ〜２年生オリジナルバージョン〜 ページ4

鳴〉昔々のニューヨークに、エラという女の子が住んでいました。
　 エラはとても賢く、優しく、可愛らしい女の子でした。

影〉ですがある日、エラの両親が事故で亡くなってしまいました。
　 そしてエラは、父親の日本の友人である氷鷹北斗に預けられました。

彩〉初めまして、氷鷹さん、エラ・フラワーと申します。
　 これからどうぞ宜しくお願い致します。

氷〉まずは我が息子達を紹介しよう。
　 長男の晃牙、次男の凛月、三男の颯馬だ。

彩〉初めまして、エラ・フラワーです。

氷〉家に案内しよう。きたまえ。
　 ここが君の部屋だ。

彩〉ありがとうございます。

氷〉それから、君がここで暮らしていく上で
　 条件がある。家の家事は全て君がやること。この部屋から出るのは必要最低限にしてくれ。

彩〉え･･･こんなに広い家を全て１人で掃除しろと言うのですか？

氷〉文句があるなら出ていくといい。

彩〉いえ、やります。

鳴〉それからエラは毎日毎日家中を掃除し、家事をしっかりこなしました。

影〉ある日エラは夜遅くまで暖炉の掃除をしていたせいで、たくさんの灰をかぶったまま
父や息子達と顔を会わせることになりました。

颯〉あなたは何故その様なことを？

晃〉ハッ！こりゃ面白い！

朔〉灰かぶりの･･･エラ･･･むにゃむにゃ･･･
　 シンダーエラ･･･シンデレラ･･･ふぁ〜ふ

氷〉ほう、シンデレラ、か。
　 シンデレラ、今すぐに服屋に電話しろ。
　 今度のステージの衣装を準備しなければ。
　 上等なモノを用意するんだ。

彩〉はい、お父様。

鳴〉エラはその日からシンデレラと呼ばれるようになりました。
　 シンダーとは英語で灰かぶりの意味を持っていました。
　 毎日毎日灰かぶりのエラと呼ばれ、
　 こきつかわれました。

影〉そんなエラには他とは違う力がありました。
　 動物と話せる力です。エラは毎日屋敷にすむネズミと話していました。

鳴〉ついに、お兄様方のステージ当日です。

彩〉お気を付けて。

氷〉今日中に帰る。
　 家事はしっかり忘れずに行うこと。

彩〉ネズミさん、今日はあまり話す時間が無いみたいなの。
　 私も出たかったわ、ステージに。
　 こっそり練習してきたんだもの。
　 連れていってくださるかと思ったのに。

明〉あなたの望み、叶えましょう☆

彩〉誰？

明〉初めまして、シンデレラ。
　 私はキラキラの魔術師です。
　 あなたの望みを叶えに来ました。

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