僕達の姫とアイドル〈３〉

side彩 ページ18

でも直後、みるみる赤くなる若武。

凛「若武君が凛じゃなくて
　 真姫ちゃんが好きなら、諦める。
　 でも、凛は若武君が好きなんだにゃ！」

花「凛ちゃん･･･！」

真「凛、よく言ったわね。
　 大丈夫よ、安心して。
　 私、若武君を好きにはならないから。」

朱「そうですね。少なくとも、私も
　 付き合い始めた初日に
　 振られることは無いと信じたいですし。」

若「星空。」

凛「･･･はぃ。」

若「俺もさ、星空といると楽しいんだ。
　 今日だってそうだ。毎日こき使われて、
　 すっげー疲れてる今でも、星空と一緒に
　 屋台全制覇して、お腹一杯食べて、
　 ステージ見て盛り上がって。疲れが飛んだ。」

凛「･･･はぃ。」

若「だから、俺と、付き合って。」

若武は、私達が見ているところで告白した。

私だったら絶対できないし、されたくもない。

皆が見ているんだもの。

OKせざるを得ないって思っちゃう。

凛「本当に？」

若「本当に。」

凛「･･･宜しくお願いします！」

若「ああ！」

に「ちょっとちょっと、いつの間にか
　 随分ロマンティックな雰囲気になってるけど、
　 そういうの、よそでやってくれない？」

希「でもウチ、こういうの好きやで。
　 運命って感じするやん？」

に「にこは幸せになってないんだから！」

上「なんだ、矢沢って好きなやついるの？」

に「いないわよっ！好きな人もいないから、
　 幸せになるのは当分先になっちゃうの！」

上「お前、一生結婚できなそう。」

に「むっ！ひどいにこー！」

上杉君とにこちゃんの言い合いが始まる。

真姫ちゃんと朱桜君は少しだけ寄り添って、

凛ちゃんと若武は顔を見合せ微笑みあって。

それぞれの幸せが出来上がってきているのかな。

いつまで続けることができるのかわからない、

不安定な私達だけど、幸せが続いてほしい。

皆にとっての幸せが、続くと良いな。

そのとき、閃いた。

彩「そっか！こうすれば良いのかも。
　 早速明日、試そうかな。」

黒「何、どうしたの？」

彩「何でもないよ。」

上「そういえば立花、夢ノ咲楽しい？」

彩「うん！凄く！」

上「そっか、なら良かった。」

小「ねぇ、夢ノ咲のこと、教えてよ。」

彩「良いよ！」

私は皆に、夢ノ咲学院の生活について話した。

皆興味津々で、嬉しくなって沢山話したくなる。

プロデュース科のこと、ユニットのこと、アイドル科の皆のこと。

凄く楽しい時間だった。

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