13話:気遣われたら3 ページ33
あの日以来、私に対する周りの目が少し変わった。
何と言うか、以前に増してトゲトゲしているんだけれど、それを悟られないようにオブラートに包んでいる感じ。
表面上はにこにこされるのだけれども、急に態度が変わったものだから気味が悪い。
それでも、変わらずに接してくれる優しい人は大勢いる。
私の教育担当の女官である上官もその一人だ。
「仕事にもだいぶ慣れてきたようですね。以前よりも素早く綺麗に清掃されているので、私も嬉しいですよ」
終業前。
報告書を提出しに来た私は、ふわっと微笑む彼女につられて頬を緩めた。
「ありがとうございます」
「紅炎様と何かありました?」
「は、はぃ?」
唐突過ぎる彼女の質問に思わず声が裏返る。
別に特別な事は何も無い。
寧ろ何もされてい無いのだから、何かある方がおかしい。
ただ、私が変に緊張してしまうだけなのだ。
「図星、ですか?」
「え?あ、いや。“何か”とは?」
「貴女、紅炎様の事を話題にすると直ぐ赤くなるでしょ?」
ふふふっと笑う、美人な上官。
流石、仕草の一つひとつが上品だ。
「私、赤くなってます?」
「今も少しね。風邪でも引いたのかと心配しているのよ?それとも、夜の出来事でも思い出して赤くなっているのかしら?」
そう問掛けられて、一瞬何の事なのか理解できなかった。
けれど、数日前の夜伽だと理解して自分でもわかるくらい顔が熱くなった。
「い、いや、違いますからっ!!」
慌て首をぶんぶん降るけれども、相変わらず彼女は楽しそうに笑っている。
「冗談よ。でも、体調が悪いなら無理はしないで?貴女は何でも一人で溜め込みそうなタイプだから、心配だわ」
少し表情を歪めた彼女に、本当に心配してくれているんだと感じた。
慣れないこの国でも、ちゃんと私の事を思ってくれている人がいる。
だから、嬉しくて笑顔で返事をした。
「気にかけて下さりありがとうございます。私は大丈夫です」
感謝を込めて頭を下げた私はその場を後にした。
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ミヅキ(プロフ) - 凰朧月鬼華さん» 読んで下さりありがとうございます(≧∀≦)♪ (2016年7月4日 21時) (レス) id: f8d14255d8 (このIDを非表示/違反報告)
凰朧月鬼華(プロフ) - (´つヮ⊂)ウオォォwwww (2016年6月27日 15時) (レス) id: 6873cb50aa (このIDを非表示/違反報告)
ミヅキ(プロフ) - Rainyんぼ(*’▽’)さん» お返事遅くなって申し訳ないです!そう言って頂けて光栄です♪ノロノロ更新ですが、よろしくお願いします(*^^*) (2016年6月23日 21時) (レス) id: 7de071f674 (このIDを非表示/違反報告)
Rainyんぼ(*’▽’) - はまりました。更新楽しみにしています! (2016年6月21日 20時) (レス) id: 7bd6c0a158 (このIDを非表示/違反報告)
ミヅキ(プロフ) - 名無しの猫さん» 嬉しいです(∩´∀`∩)キャー♪ありがとうございます! (2014年8月5日 16時) (レス) id: c07fa541ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミヅキ | 作成日時:2014年6月1日 11時