8話：2人きりにされたら3 ページ20
「いっそのこと、それもいいかも知れん」
「へ？」
何の事を言っているんだこの皇子は？
「だから、向こうの思惑に嵌ってみるのもいいと言っている」
「何の事ですか？」
「つまりは、こういう事だ」
そう言って、私の顎を持ち上げた紅炎様。
気がついたときには、私は彼に口付けられていた。
「っ！！？」
そのまま、ソファーの上に押し倒される。
一瞬、何が起きたのか理解できなかったが、直ぐに離れたソレに私は抗議を入れる。
「っ、何するんですか！！」
「元はと言えばお前のせいだろう？」
「何を意味のわからない事をおっしゃっているんです？と言うか、どいてください！！」
口づけた言い訳の意味は全くわからないが、私はこの状況から脱出することで頭が一杯だった。
「…」
「紅炎様っ！！」
「…」
黙って、じっと私を見つめ続ける紅炎様。
こっちが恥ずかしいぐらいの視線に耐え切れなくて思わず目線を外す。
「ほら、まただ。赤い顔をして目を逸らす」
だから、何だって言うんだこの皇子…
そりゃあ赤くなりますよ！
貴方様は皇子様ですよ！？
この国の一般国民であったとしても、皇子様にまじまじと見つめられる機会など一生ないだろう。
まぁ、よく見れば顔立ちだって整って見えますし？
私にはいろいろと限界です！！
貿易船に乗っていれば、年子の女の子や男の子に中々巡り会う機会なんて少ないんですよ！？
見つめられるのに、慣れているわけないじゃないですか！！
そうやって、頭の中でぐるぐると考えていると、不意に違和感を感じた。
「ちょっ、紅炎様！！何してるんです！！！」
気が付けば、腰のあたりで巻かれていた帯紐がシュルリとほどかれている。
「…」
無表情のままの彼は更に服の帯にも手を付けようとしている。
「なっ！やめてください！！」
パチン
辺りに乾いた音が響く。
紅炎様の顔には赤い跡が出来ていた。
紛れもなく、今私が左手で平手打ちをした跡である。
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ミヅキ(プロフ) - 凰朧月鬼華さん» 読んで下さりありがとうございます(≧∀≦)♪ (2016年7月4日 21時) (
レス) id: f8d14255d8 (このIDを非表示/違反報告)
凰朧月鬼華(プロフ) - (´つヮ⊂)ｳｵｫｫｗｗｗｗ (2016年6月27日 15時) (レス) id: 6873cb50aa (このIDを非表示/違反報告)
ミヅキ(プロフ) - Rainyんぼ(*’▽’)さん» お返事遅くなって申し訳ないです！そう言って頂けて光栄です♪ノロノロ更新ですが、よろしくお願いします(*^^*) (2016年6月23日 21時) (レス) id: 7de071f674 (このIDを非表示/違反報告)
Rainyんぼ(*’▽’) - はまりました。更新楽しみにしています！ (2016年6月21日 20時) (レス) id: 7bd6c0a158 (このIDを非表示/違反報告)
ミヅキ(プロフ) - 名無しの猫さん» 嬉しいです(∩´∀`∩)ｷｬｰ♪ありがとうございます！ (2014年8月5日 16時) (レス) id: c07fa541ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミヅキ | 作成日時：2014年6月1日 11時
