肆拾弐 ページ43
次の日の朝、眠れなかった私はいつもよりも早い時間に目が覚めた。
「おはよう!魅舞乃少女!」
「煉獄さん…おはようございます。」
昨日のことが忘れららなくて、思わず顔が赤くなる。
だが、煉獄さんはいつも通りだった。
「少女、今日は学校があるだろう?早く家に戻らねばならないな!」
「あ、はい!始まる時間が遅いのでまだ余裕はありますが、のんびりしないほうがよさそうですね。」
煉獄さんが普通なら、私だけ意識するのは申し訳ない。
ただのファンが、そこまでするのは……
「少女!忘れ物はないか?」
「…はい!大丈夫そうです。
いきましょうか。」
煉獄さんの声に、私の思考は一度動きを止めた。
うん、今考えることじゃないよね きっと。
そのままフロントでお会計を済ませ、電車で帰宅した。
お会計中は煉獄さんに駅がやってるか 確認させておいてね。
もちろん休みなんてことはないのだけれど、私が支払うための口実だった。
*****
「それじゃあ、行ってきますね!」
「ああ!気をつけていくのだぞ!」
玄関まで見送ってもらった私は、学校に向けて歩き出した。
休んでいた課題があるため、着いたらまずは それをやらなければならない。
それも全部教えてくれたのは友人だった。
あの子にお礼をちゃんと言わなきゃ…!
それに…昨日あったこと、相談したいな。
煉獄さんの前で普通に接したものの、私の中での蟠りはまだ消えていない。
彼女はこの手の話は 私よりも知っていることが多いし、相談相手にはぴったりなのだ。
「今日学校に着いたら、会うのが一番かな。」
電車から見える揺れる景色を、ただぼーっと眺めていた。
…………………………………………………
「A!!!」
「きゃっ!」
学校に着き、彼女を探そうとした矢先にこれだ。
「大丈夫!?私か何としてでも止めればよかった…!!本当にごめんね!!!」
「そんなに謝らないで?煉獄さんを呼んでくれたおかげで何とかなったし、私は大丈夫だよ。」
目の前で今にも泣きそうな彼女を、あやすように優しく抱きとめる。
「ほんと無事でよかったぁ…また学校に来てくれてありがとう。」
「うん!」
彼女はすごくいい子なのだ。こんなに親身になってくれる友人を見つけられて、私は幸せ者だろう。
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☆未来音★(プロフ) - 憐さん» 感想ありがとうございます。同じ煉獄さん好きとして、そのようなコメント嬉しいです*なかなか更新が難しいですが、これからもよろしくお願いします。 (2020年6月25日 19時) (レス) id: 6b00124018 (このIDを非表示/違反報告)
☆未来音★(プロフ) - けいさん» コメントありがとうございます。一言ですが、とても伝わってきます。もっとその気持ちが強くなるよう、がんばって更新していきますね。今後もよろしくお願いします。 (2020年6月25日 19時) (レス) id: 6b00124018 (このIDを非表示/違反報告)
☆未来音★(プロフ) - アリスさん» 感想ありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです。ゆっくりですががんばらせていただくので、これからもよろしくお願いします。 (2020年6月25日 19時) (レス) id: 6b00124018 (このIDを非表示/違反報告)
憐 - とても素晴らしい夢小説を、ありがとうございます!煉獄さんは大好きなので、とても嬉しいです!どうかご無理をなさらず、更新を頑張ってください。応援しております! (2020年6月21日 18時) (レス) id: 56a87d2e69 (このIDを非表示/違反報告)
けい - うまく言葉に出来ないので一言。 好きです (2020年6月11日 12時) (レス) id: c43b0ed0fe (このIDを非表示/違反報告)
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