運命【漣ジュン】

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『あ、えっと…聞こえませんでした？』



私は支えて貰ってる体制から

ピシッとした姿勢へ整え＿＿＿＿＿＿






『好きです！』




「は…？」




『だから…』




「あ、別に聞こえなかった訳じゃないので」






聞こえなかった訳じゃないの…？





「はぁ…」





茨くんは私の告白を見て、なんでため息を吐くの。

あ、振られるの目に見えてるから！？


振られても私は諦めないよ！






「ジュン、気にしなくていいですよ。彼女にとっては挨拶みたいなものなので

自分も閣下も初めてお会いした時に言われてるので」





「そうなんすか？」





『茨くんの嘘つき！違うよ！
茨くんにも好きって言ったけど意味は違う！


アイドルもプロデューサーも頑張ってていいねって意味で言ったの。

でも、今のは本気なの！』






人の本気の告白をよくも〜

でも、好きって言われて嬉しくない人なんているの？


まぁ、そんれは置いといて…いまのは本気。一目惚れだ。







「好きって言って貰えるのは嬉しいですけど
俺の返事は“いいえ”っすよ。

まず、俺たち初対面なんでアンタの名前すら知らないですし…」







『十六夜Aです。

好きなのは貴方、嫌いなのは話の通じない大人たちとグリーンピースです。


茨くんのお手伝いとして、
これからEdenのプロデュースをさせて頂きます！


あと、まずはお友達になって欲しいです』






まずは自己紹介。

お友達になってもらいたいなぁ…振られたけど


まぁ、まず友達にならないと始まらない






「アンタ、話通じるんすねぇ…

まぁ、話の内容は意味不明っすけど。

俺は漣ジュン。知っての通りEdenとEveのアイドルっす。


アンタと“お友達”になったらロクなこと無さそうなので、“今のところは”遠慮しときますね〜」





うぅ……何も始まらないぞ

いや、会話出来ただけでまだ大丈夫。



これからプロデューサーとアイドルじゃなくて友達になってもらうためにアピールしてやる








「では、よろしくお願いしますよ？十六夜さん」






『待って！A、Aって呼んで欲しい。

苗字では呼ばないで欲しいな』






「…？なんか訳ありってことなんすかねぇ？

まぁ、いいっすよ。じゃあ、改めてAさん。

よろしくお願いしますね〜」






『…！ありがとう！

やっぱ好きです〜』






やっぱこの人が好き。勘違いなんかじゃない

これが一目惚れってやつなのか…

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