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黄side
「淳太」
楽屋でしげに名前を呼ばれて振り返るとシャッター音が聞こえてきた。
「…俺今可愛かったん？」
さすがに慣れてきた俺がそう聞くと自慢の歯を見せて笑う。
「めちゃくちゃ」
自分の顔が赤くなるのが分かる。
「そう…か…」
しげにそう返事をして逃げるように濱ちゃんの隣に座った。
「お、どうしたん」
「えー！なんで濱ちゃんとこ行くん！」
俺が来たことにおどろいて聞いてくる濱ちゃんと駄々をこねて俺の横に座ったしげに挟まれて、この行動は得策ではなかったことに気づく。
「うるっさいわ(笑)」
するとまたしげからパシャリと音が鳴った。
「え」
「あー、濱ちゃん邪魔やわ〜」
「しげちゃん酷いこと言うてる自覚ある？」
なんで濱ちゃんは普通に話せているのか。
「そういえばなんで淳太の写真撮っとるん？」
やっと疑問に思ったのか濱ちゃんがそう聞くとしげは至極当然といったふうに口を開いた。
「かわええから」
こいつはほんまに…。
俺は頭を抑えて下を向いた。そんな俺を気に留めず濱ちゃんは笑い出す。
「ふは。なんやしげちゃん淳太大好きやん」
その言葉と同時に隣の空気がピタッと止まった感覚がした。そっと横を見ると。
「…へ…？」
顔を真っ赤に染めたしげ。俺も思わず固まってしまうとしげが先に動きだした。
「な、何言うとねん！」
「え、好きやろ？メンバーやし」
逆に嫌いなん？という声が聞こえてきそうなほどに不思議な顔をする濱ちゃんにしげは慌ただしく動き出す。
「え！あ、そうやんな！好きやで！好き！」
「うるさ」
妙に騒々しいしげに俺と濱ちゃんは冷たい目を向けた。
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作者名：年長さん | 作成日時：2023年3月25日 1時
