シャッターチャンス(赤×黄) (ページ8)

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赤side

それからというもの俺はことある事に淳太の写真を撮っていた。

「最近しげ、淳太の写真よお撮っとるよな」

メンバーがいる時にも普通に撮るので遂に神ちゃんにそう言われる。俺はにっこりと笑ってから返した。

「かわええから」

すると神ちゃんは驚いたような顔をしてくる。

「そない驚くん？」
「しげがそんなこと言うわけない」
「え？」

突拍子の無いことを言ってくるので思わず聞き返す。

「お前偽モンやろ！」
「うおっ！」

突然神ちゃんとは違う方向から大きな声が聞こえてきて驚いた。

「なんやねん。小瀧」

思わず顔を顰めてそう聞くと小瀧は一切笑わずに言う。

「シャイ岡がそないなこと言うわけない！」
「誰がシャイ岡や！」
「うるさいわぁ」

笑いながらそう言った神ちゃんの目は笑っていなかったので少し大人しくなる。

「…なあしげ。それって、淳太には言うたん？」
「それ？」
「可愛ええってこと」
「…言うたで」

少しでも意識して欲しくて言ったあの言葉。結局恥ずかしくなってしまって淳太の返事も聞かずに切ってしまった。

「そうなんか」
「なんやねん。なんか言いたいことあるんか」

煮え切らない返事をする小瀧にそう聞くと小瀧にしては珍しく悲しそうな顔をした。

「なんでもない」

そう言って部屋から出ていってしまう。
俺は自分と同じように不思議そうな顔をしている神ちゃんと顔を見合せて小首を傾げた。