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赤side

「俺ちょっと近くのコンビニ行ってくるわ。一緒に行くヤツおらん?」

流星の一声に全員がこちらを見る。

「あ、俺も行こかな」

最初に便乗したのは照史。

「飲み物欲しかってん。あるかな?」
「あるんちゃう?俺は期間限定のスイーツ買う!」

濱ちゃんと神ちゃんも楽しそうにそう話している。最後は小瀧だけだと思っていると流星が動き出した。

「望は確定な」
「え、なんでなん」
「…行かへんの?」

すると小瀧は仕方ないといった感じで立ち上がった。

「じゃあ、行くわ」

その言葉を合図に5人は楽屋を後にする。流星に感謝をしながら俺と一緒に残された淳太を横目で見るとバチッと視線が合う。俺は吸い寄せられるように淳太に近づいて横に座った。

「淳太」

名前を呼ぶとビクッと肩を震わせる。それに少し傷つきながらもあの日とは違い逃げないでいてくれる淳太に向かって口を開いた。

「ごめん。大事な時期なんに週刊誌撮られてもうて」

そう言うと目線を俺から逸らした。

「…ええよ。あれは仕方なかったことやんか」

そうは言ってくれるも流石嘘が付けない淳太だ。淳太の中でまだ何も解決していないのは手に取るように分かる。

「…なにがあかんの…」

口をついて出た言葉。それに気づいた淳太は下手くそな笑顔を見せた。

「お前はなにもあかんくないよ」

じゃあ、そんな顔せんといてや。
なんて言葉は口に出すことはできなかった。

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作者名:年長さん | 作成日時:2023年3月25日 1時

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