【地縛少年花子くん】八尋寧々の友達は〈驚き〉を知らない【2】

四十一話 ページ4

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寝ていたら、次の日になっていた。
今の時刻は8時30分。遅刻だ。
なんだかデジャブを感じる遅刻だった。

このまま行くか、土籠に相談してから行くか…そう迷っていたとき、ある紙が目についた。

いつも土籠が使っているテーブルに、メモ帳サイズの小さな紙切れが石…磁石の下に置かれていた。
黒色の文字が見えるところから、何かを書いていたのだろう。
今は土籠は居ない。つまり、今使うべきのメモではなく、ここに置いていっても良い内容…つまり、誰かが見ても大丈夫な内容のメモだろう。そう結論ずけた。

実際、私が見たいだけだけど。

そして、葛藤した後。
好奇心に負け、私はメモを見た。

えーっと…なんだろう…

『休みの連絡は入れたから、大人しく寝てろ』

…早い。
いくらなんでも、早すぎるのではないのだろうか。
まあ、昔は遅刻常習犯だったから、察したのか…

とりあえず暇になり、何もすることが無いので寝ようとした。

…が、ある人物の顔がドアップで映し出され
驚きのあまり、目が覚めてしまった。


「裏ー！」

「…ん…何…つかさ」


怒るような様子で、つかさに聞く。
安眠を妨害されたから、これくらい大丈夫だろう。
…多分

まあ、つかさなら怒らないだろう。
気にしなさそうな感じだから。

上半身を起こし、つかさを見る。
少し硬直してるけど、気にしないことにしよう。


「…裏、機嫌悪いの？」

「安眠妨害されたら、機嫌悪くなるよ…誰でも」


私の周りを回りながら、つかさは聞いてきた。
返答はもちろんYES。
機嫌悪くならない人がいるなら言ってほしい。

色々と考えていると、つかさが急に私の肩を強く押した。
耐えようとするも、耐えられなくて、ベッドに沈みむ。

何をしようとしているのか
私には、わからなかった。

…まあ、何をされても、蹴り飛ばせば解決する話だけど。
少し親しい人には、したくない。

…いざというときは、誰でも蹴るけどね。


「…ちゃんと寝なきゃ。知ってるよ。毎日、夜中の3時に、ウトウトしながら仕事してるの」

「…毎日ではないけど…まあいいか」

「言い訳もダメ」


優しい声で、目を細めながらつかさはそう言った。
心做しか、どこか寂しそうに聞こえる声だった。

…最初に安眠妨害したのは誰なんだか…
そう思いながら、目を閉じる。

額の上に何か柔らかいものが乗ったことを認識した直後に、私は眠りについた。

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