両片想い【赤司征十郎】2

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「A、探したぞ！戻ってくるのが、遅いから…」



征くんは、そう言って私に近づいた。




『…こ、こないで！』



私の言葉に、征くんは驚いていた。




こんな顔、見られたくない。




「A…？そんなに泣いて…。何かあったのか…？」





征くんは、優しい声でそう言う。





いつもなら、安心する声。





でも今日は…、違う。






「…何があったんだ…？」




征くんは、そっと近づいた。



でも私は、そんな征くんの言葉を破って、



『…っ！せ、征くんには、関係無いでしょ！も、もう、そっとしておいてよ！』


なんて言ってしまった。



あぁ、バカだ…。




「…っ」






あぁ、言ってしまった。






絶対、傷ついた。




傷つけて…しまった。








私は、走り森の中へと入って行った。





「A！」





征くんの呼ぶ声が聞こえたが、無視して走ってきた。




『ふぇぇぇ……う、うぐっ』


また、涙が込み上げてきた…。






バカ、…バカ…バカ………バカ！




何時も私は、征くんを傷つけてるじゃん！


…全部私のせいじゃん！








何時も征くんは、何があったって、そばに居てくれた…。




…………何時も…？






なんで、何時も征くんは…？





なんで、征くんは…慰めてくれるの…？







なんで征くんは…、側に居て、何時も支えてくれたの…？



私は征くんを傷つけてばっかりなのに…、何故征くんは何時も居てくれたの…？









そんなことを考えると…………………征くんが、









好きになっちゃいそうじゃん……。

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