宿題 1 ページ3
[やぁ承太郎。夏休みはどうだったかい?]
数少ない友人、花京院はワクワクした顔で聞いてきた。
そんな俺のまわりには、また何時ものように女たちがいる。
また女たちもまた、夏休みについて聞いてきた。
[別に、、、]
その答えに、花京院は少し笑った。
[承太郎は何時もそれだな]
女達を追い払いながら、教室へと向かった。
途中、花京院はゲームの話や夏休みに行った、コミケの話をしていた。
だか、そんな内容は俺の頭に入ってこなかった。
[でも、今回は宿題したほうがいいぞ]
[何でだ?]
[ほら、宿題やらなくて前、お兄さんに起こられたんだろ?]
そうだった。
兄には特に特別な能力はもってはいねぇ。
だが、怒らせると逆らえないのだ。
[そうだな。作文くらいは、するか]
作文とは、夏休みに必ず出される宿題だ。
勉強とは関係ないが、点数に大きく関わる。
ほかの宿題とくらべれば、増しだし。やるしかないか。
[じゃぁ、夏休み何をしたかでも、書いたらどうだい?]
[そうだな]
[じゃぁ、夏休み何をしたんだい?]
その時、頭に穴が空いていたのに気づいた。
空っぽの穴に本当は、夏休みの記憶が入るはずだった。
だがいま俺自身、夏休み何をしたかさっぱりおぼえていない。
[覚えてねぇ、、、]
[あれ?承太郎ってそんなに、忘れぽかったっけ?]
いや、記憶力には自信があった。
なのに何も思い出せないなぜ?
その時、ふと思い出した。
[そうだ、図書館にいたんだ]
[ !? 承太郎にしては、珍しいね]
分からない。
だが、それ以外なんの記憶も残っていない。
でもそれで頭の穴が、埋まったとは考えられなかった。
[どんな本を読んだんだい?]
[覚えてねぇ、、、]
[えっ!?、、、まぁ、貸し出し記録を見れば分かると思うし、そうするといいよ]
[あぁ]
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作者名：金髪 | 作成日時：2017年9月28日 20時
