あまえたいま吉さん。

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脳内でまるで誰かに話しかけるかのように

悶々とこの状況について考える

３年間ずっと同じクラスだった彼とは

ずっと同じだったにも関わらず

今まで話す事はなかった。

おはようすらも言った事があるような、ないような、

それほどだ。

３年間も一緒でなぜそんな事になったかというと

私がちょとばかり男子苦手意識をもった女子だったから。

何か自分でもわからないけれど

男子と話すのはもの凄く緊張するし

恥ずかしく感じてしまう。

声をかけられるだけで

反射的に体がびくりと強ばってしまう。

もっと普通に話せたらとずっと思っていたのだけど、

クラスメイトの男子に慣れるのに丸２年と半分程かかってしまった。

慣れたといっても

３年間一緒だった今吉君にさえ

必死に緊張を押し隠し、

普通を装いながら話すので精一杯なわけだけれど。

だから今までできるだけ男子と接するのを避けて来たし、

今吉君はただでさえバスケ部主将で、

引退するまではいつも忙しく、

まぁ今も呼び出しで忙しそうだけど、

そんなんだから話す機会も無かった。

たまたま昨日の席替えで隣になるまでは。

まだ席替えして一日しか経っていないにも関わらず

この一緒に移動教室に行くフレンドリーさ、

そして私の事を名前でちゃん付けできてしまう

馴れ馴れしさ.....

馴れ馴れしいは失礼かな、

嫌なわけじゃない......

むしろ....

今吉「なぁ、さっきから何黙っとるん？」

貴方「へ？」

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