痛い。 ページ16
＊
閉められた扉を見て呆然とする。
「あ、じゃないですよ。仕事中ですよ？」
「酷い。」
「酷くないです。」
ロンさん辛辣ですよ。辛い。
と涙目で訴えていると急に扉が開き、しゃがんでいた自分はまともにその扉に顔を打ち付ける始末となった。
しかも、後ろに転がるっていうね。
「ヘブッ！？」
ロンもぶつかったようで驚いている様子。痛い、と思いながらも扉を開けた人物を目で追って行くと黒いカーディガンに赤いドレスの大切な人。
「！ノエル！？」
扉から出て来たのはノエルの姿で、思わず彼女の腕を掴んでしまった。
「ッ＿＿＿！！放してくださいまし！！」
そう彼女は言うと私の手をバシッと振り払って外へと出て行ってしまった。
赤く目を腫らし、悔しい、嫉妬、後悔といった表情で歪んだ顔。
私は払われてしまった行き場の無い手は、宙を彷徨っていた。
「ど、どうしよう……。」
あんなノエルは実際初めて見るのだ。どうして良いのか分からない。
どうやって慰めればいい？どうやったらあの子はまた笑ってくれる？
ダメだ、衝撃的すぎて頭が回らん！！
「A君。」
「ッ！」
「そこにいろ。」
「……でもっ、」
私が追いかけたい、そういう目をしたんだろう。
だが、その意見は彼の冷たい瞳によって封じ込められてしまった。
「いえ、何でも……御座いません。お気をつけて」
「ああ。すぐに戻る。」
ノエルが獲物だって分かってる。知ってる。だけど、私が慰めたいのに。
迷いなくノエルが向かった場所まで進んでいくラッセルさんを止めたくても、立場が“そう”させてはくれない。
だから、せめて。
一言だけ＿＿＿＿！！
「市長！」
「何だ？」
「…………15歳の女の子に手を出しちゃ駄目ですよ？」
「……。」
＿＿＿ﾍﾞｼｯ！！
「行ってくる。」
「いっでらっじゃいまぜえ…………。」
うまく言葉が出ませんでした。
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海野水(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます！更新スピードがだいぶと遅いと思いますが、楽しい話に出来るように頑張ります！ (2019年12月14日 14時) (
レス) id: 580090c27d (このIDを非表示/違反報告)
海野水(プロフ) - 銀髪ピアス☆エクスタにゃんこさん» 返信および更新が遅くなってしまってすいませんでした！読み返して下さっている事、本当に嬉しいです！いつも読んでくださって有難う御座います！最近ネタが難産なのですがゆっくりになると思いますが頑張ります！ (2019年12月14日 14時) (レス) id: 580090c27d (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2019年9月25日 15時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
銀髪ピアス☆エクスタにゃんこ(プロフ) - いつも読まさせて頂いてます！純粋にとても面白い作品で何度も読み直してしまうほど好きになった作品です☆ 続きも楽しみにしております！ (2019年7月18日 10時) (レス) id: e3cd7b0c38 (このIDを非表示/違反報告)
海野水(プロフ) - 帝華さん» ありがとう御座います！更新はゆっくりですが、これからもよろしくお願いします！ (2018年3月26日 17時) (レス) id: 580090c27d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海野水 | 作成日時：2017年12月1日 15時
