番外編2 ページ37
『じゃじゃーんっ!』
数分後、私は勢いよく部屋に入って、両手を広げてそう言った
あま「え?」
『もうっ!これだよ、まふくんのプレゼント!』
ぱっとしない反応をする彼に、私はそう言ってまーくんの傍までズンズンと歩を進めた
まふくんがくれたパジャマは、上下薄いピンク色をしていて、上は上着のようになっている
下はショートパンツで、足にはモコモコのハイソックスを履いて、上も下もモコモコでとても暖かい素材になっている
『ほら見て〜、このうさ耳とかすっごいかわいくない?』
私はそう言って、うさ耳がついているフードを被りながら彼の前で一回転した
あま「……………。」
『……まーくん?』
あま「………なんか、複雑…」
『え……?』
何も答えないまーくんを不思議に思った私が彼の名前を呼ぶと、まーくんは不貞腐れたようにそう言った
あま「Aが他の人からもらったものを身につけてるの………なんか、モヤモヤする…」
『あっ………』
彼の言葉を受けて、私は小さく声を漏らした
(そっか………そう、だよね…)
『…まーくん…ごめんね………私、無神経なこと言っちゃって…』
私は、そう言って俯いた
『…………。』
あま「………A、顔上げて?」
まーくんにそう言われたが、私は俯いた顔を上げることができなかった
(だって私……大好きな人の前であんなこと言って…)
あま「はいっ!顔上げるっ!!」
『ふぎゃ…っ!?』
私がそんなことを思っていると、いきなりまーくんの声が飛んできて、それと同時にほっぺたをむにっと掴まれそのまま顔を上げさせられた
あま「確かに、他の人から……しかも男からもらったものを好きな人が身につけてるのは、すっごい悲しいし、悔しい……」
『……………。』
あま「…でもっ!今回は、Aのかわいさに免じて許します!」
『…………ふぇ…?』
怒られると思っていたのにそれとは真逆のことを言われて、私は思わず素っ頓狂な声を上げてしまった
あま「まふくんはAにとっても、もちろん僕にとっても友達だし、こういうことが起こる度にヤキモチ焼いてらんないな〜って思って」
先程の悔しそうな表情は消えて、まーくんは笑顔を向けて私にそう言ってきた
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なっち5088(プロフ) - 桃菜さん» ありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいし、楽しみです! (2019年12月14日 14時) (レス) id: 8b28a7c7f0 (このIDを非表示/違反報告)
桃菜(プロフ) - なっち5088さん» リクエストありがとうございます!ドSのみなさんいいですね〜!誠心誠意書かせていただきます! (2019年12月14日 7時) (レス) id: 21d5e627ad (このIDを非表示/違反報告)
なっち5088(プロフ) - リク失礼します。内容が夢主が突然お城の姫になり、そこで仕えてた騎士たちが天月さん達だったというお話を書いていただきたいです。甘々ぐらいで、皆さんドSにしちゃってください。今まで出てきた人達を全員出して欲しいです。ご検討お願いします。 (2019年12月13日 9時) (レス) id: 8b28a7c7f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃菜 | 作成日時:2019年11月14日 1時