大事なこと2 ページ30
あま「そんなことないよA」
『ま……く、ん………?』
まーくんの声が聞こえたと思ったら、次の瞬間ふわっと優しく抱きしめられた
あま「咲夜さんがそんな簡単にAのこと嫌いになるわけないじゃん」
『ど、して………そう、言いきれるの……?』
まーくんの言葉に、私が途切れ途切れになりながらそう聞くと、彼は再び口を開いた
あま「だって咲夜さん、見るからに "Aのこと大好き〜!"ってわかるじゃん?」
『ふぇ…………?』
彼の言葉を受けて、私は素っ頓狂な声を上げた
まーくんは、「まぁ、Aが大好きって気持ちは僕も負けてないけどね〜」と付け足して、私のことを先程よりもぎゅっと抱きしめた
あま「あんなこと言うのは、それだけAのことを心配してて、それだけAのことがかわいくて…………」
『………?』
まーくんはそう言うと途端に黙ってしまい、私はそんな彼を不思議に思って静かに彼の言葉を待った
するとすぐに、まーくんから小さく息を吸う音が聞こえた
あま「それだけ、Aのことが大好きだってことだよ」
『っ………!』
彼から放たれる優しい声色に、そしてその言葉に、私はドキッとなって肩が自然に上がってしまった
そして私たちは、どちらからともなく口を閉ざした
まーくんは未だに私のことを抱きしめていて、そんな私も彼のことを抱きしめていた
『…………ねぇ、まーくん』
あま「ん?」
沈黙を破ったのは私だった
私の言葉に、まーくんはそう返事をして私の次の言葉を待っている
『こんな妹でも………お兄ちゃん、まだ大好きでいてくれてるかな…?』
私がそう言うと、まーくんは小さく笑ったあと、抱きしめている腕を解いて私のことを真っ直ぐに見つめて再び口を開いた
あま「うん、きっと」
まーくんのその優しい言葉に、私はやっと自分を取り戻せたような気がした
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なっち5088(プロフ) - 桃菜さん» ありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいし、楽しみです! (2019年12月14日 14時) (レス) id: 8b28a7c7f0 (このIDを非表示/違反報告)
桃菜(プロフ) - なっち5088さん» リクエストありがとうございます!ドSのみなさんいいですね〜!誠心誠意書かせていただきます! (2019年12月14日 7時) (レス) id: 21d5e627ad (このIDを非表示/違反報告)
なっち5088(プロフ) - リク失礼します。内容が夢主が突然お城の姫になり、そこで仕えてた騎士たちが天月さん達だったというお話を書いていただきたいです。甘々ぐらいで、皆さんドSにしちゃってください。今まで出てきた人達を全員出して欲しいです。ご検討お願いします。 (2019年12月13日 9時) (レス) id: 8b28a7c7f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桃菜 | 作成日時:2019年11月14日 1時