歌い手様にはご注意を！？４【天月】

告白３ ページ5

あま「Aちゃんは、どう思ってる…？」








(私は…………)













好きに決まってる





ずっと前から好きだった





あなたのすべてが








子どものように無邪気に笑うそのかわいらしい笑顔も





心に響く蕩けてしまいそうなその優しい歌声も





誰に対しても明るく振る舞うその人懐っこい性格も










全部、好き








そんな天月さんに憧れていた





人見知りで内気な自分を変えたい





私も天月さんみたいになりたい










そう、思っていた







この好きは、憧れの好き…？













………でも、どちらにしても、













『ごめん…なさい………』









私は震える声で、天月さんにそう伝えた












あま「………………そっか。」






天月さんは、長い沈黙の末たった一言、そう答えた









(本当に…ごめんなさい………)







私も天月さんが好き……大好き…





あなたの気持ちもとても嬉しかった…





…でも、私なんかがあなたの隣にいてはいけない








あなたには、もっといい人が───





あま「もしかしてさ、″私なんかが天月さんの隣にいちゃいけない″………とか思ってる？」






『…………へ？』






いきなりの天月さんの言葉に、私は素っ頓狂な声を上げてしまった






あま「あははっ！図星〜って顔してるよ〜？」





天月さんはそう言うと、にやにやしながら私のほっぺたをつんつんとしてきた






さっきと体勢は変わっていないため、私たちの距離は近い





いつもより密着する身体





目の前には大好きなあなたの顔





そして、ドクドクとうるさい私の心臓






そんな状況に堪えつつ、私はなんとか口を開いた








『だ、だって…！………ほんとのこと、ですもん…』






最初は顔を上げて声も張っていたが、言い終わる前には私の視線は下を向いて声は弱々しくなっていた








あま「確かカラオケの時にも言ったよね、そんなこと気にしなくていいって。大切なのは、Aちゃんの″本当の気持ち″だよ？」





『私の………本当の、気持ち…』








天月さんの言葉を受けて、私は小さな声でそう呟いた





顔を上げると、天月さんは私のことをただじっと見つめて優しく微笑んでいた











(私の、本当の気持ちは…………)

告白４→←告白２

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す