１２曲目 ページ12
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「んぁ〜〜。
茶、持ってくっか。」
作業が一段落し、部屋を出る。
キッチンに続くドアを開け
冷蔵庫から１Lパックのコーヒーを出し
マグにそれを注ぎ、一口飲む。
「あーブラック効くー。」
たまにはコンビニの安いコーヒーもいいな。
節約になるし。
並々とコーヒーを入れ、キッチンを出る。
・・・・「黒」はどうしているだろう。
寝室に入ってみると、そこは蛻のから。
焦って玄関へ行くと、靴はある。
ホッと一息ついて、リビングへ入ると
目の前のソファーに丸まって眠る
黒い塊が見えた。
静かにそこへ近づき、「黒」の足もとにある
ソファーのわずかな隙間に座る。
両手で顔を隠す様に眠る「黒」。
・・・・また、俺は顔を見たかった。
先程、寝室で見た「黒」の顔。
前髪は７:３に分けられ、他も肩まで伸びている。
７の方の目元がほとんど髪に隠れて見えない。
３の方の目だけが見えるのだが。
・・・・トータルで、「綺麗」なのだ。
鼻筋がスッと通っていて、高く。
上唇は少し上がっている。
下唇は小ぶりだがポテッとし
とても可愛らしい。
まつ毛も長い。
まるで中性的な顔。
・・・もし女性なら。
柄にもなく心臓が高く音を立てたが。
明らかに男と象徴する喉元に
少しガッカリする。
でも驚いたのはそれだけじゃない。
首の周りの痣。
１つ所ではない。無数だったのだ。
そして今、彼の顔は両手で隠されてしまっている。
だが、その手首にも無数の傷。
彼は一体何者で、何があったのだろう？
それを知りたくなった。
しかし、しばらく様子を眺めていたが
起きる気配も無かったので
ベランダへ行き、煙草をふかした。
１本・・・もう１本・・・。
煮詰まる気配もあったが、
先ほど見た「黒」のおかげで
ネタが出来上がりつつある。
何せ、俺の作品は全て
「嘘」と「妄想」で出来ているのだ。
今回はあの綺麗であろう「黒」と
俺の恋を妄想した。
もちろん女役は「黒」だ。
そしてバッドエンド。
だって、バッドエンドの曲って売れるだろ？
ククク、と笑いをこらえながら
煙草を灰皿に押し付けてベランダを出る。
・・・・さ、続き続き〜。
俺は部屋での作業に戻っていった。
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遙奏(プロフ) - 嵐軌龍 愛知さん» ありがとうございます！どうか、温かい目で見守っていただけると嬉しいです。どうぞ、これからもよろしくお願いします☆ (2013年6月11日 18時) (
レス) id: bac5a87187 (このIDを非表示/違反報告)
嵐軌龍 愛知(プロフ) - すっごく面白いですね！次章期待してます！！！ (2013年6月11日 15時) (レス) id: 4a97d6072e (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2013年4月9日 0時
