田舎育ちのハイパー野生児が世間知らず過ぎてヤバすぎる【東京卍リベンジャーズ】

#41 ページ43

A視点



一人で何とかしようとするケースケが辛そうだったから、
昔母さんが私にしてくれたみたいに抱き締めた。
最初は驚いてたけど、徐々に落ち着いてきている。
そろそろ離れようと思ったが、
背中に回されていた手に力が入っていて抜け出せない。
力強いな。



『おーい、ケースケ？ケースケってば、そろそろ離れよ？』


場地「っ、悪ぃ！！」


『お、おぉ……。大丈夫？』


場地「あ、あぁ。ありがとな、お陰で肩の荷下りたわ」


『なら良かったけど……』




さっきまでの落ち着いた様子から一変、
離れたと思ったら今度は何処か焦っている。
しかし今度はその焦りも隠すように平静を取り繕った。
情緒忙しいな。

まだ事さえも起こってないけど、これから先ケースケが
一人で悩み続けるような事にはならない筈だ。
それだけでも解決出来たなら良かったんじゃないだろうか。
私が少しでもケースケにとっての救いになれば幸いだと思う。




『よし。今後は私も手伝うってことで結論が出たんだし、そろそろ千冬くん呼んであげなよ。待ってくれてるんだから』


場地「だな。千冬呼んでくるわ」







千冬「……こんちわ」


『や。こんにちは』


場地「千冬、ペヤング食うだろ？作ってくるわ」


千冬「俺作りますよ。申し訳ないんで」



ぺやんぐ？
なんだそれは。
食うってことは食べ物なのは分かるけど、
ケースケに作れる……？
この世にそんなものないだろうが。



『ペ、ヤ、ング……？ペヤ……？』


場地「あ"、やべ……」


千冬「何がっすか？もしかしてなかったとかっすか？」


場地「千冬、お前まだ知らなかったよな？」


千冬「は？」





かくかくしかじか(現代語講座開講中)






『なるほどなるほど……。便利なもんだな、かっぷ麺』


千冬「……場地さん、これは……」


場地「Aは生活に支障出るレベルの世間知らずなんだよ。ドラケンから聞いたが、1か月前まで原付を知らなかったらしい」


『おう！どうだ、すごいだろ！』


千冬「自慢することじゃねぇ……」




おっと、困惑も呆れも通り越してショック受けてる。
これは初めてのパターンだなぁ。
私の世間知らずってそんなにヤバいんだ……。
今までショック受けられたことはなかったから、
ようやくヤバさを自覚した。
しただけだ。

#42→←#40

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す