田舎育ちのハイパー野生児が世間知らず過ぎてヤバすぎる【東京卍リベンジャーズ】

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A視点



4月。

今年の春は例年以上に暖かくなるのが早く、
早咲きの桜が校門を彩る。
年度始めにはあまりお目にかかれない桜の開花に、他の在校生も気分が高揚しているようだった。
ウチの村の方がすげーけどな。




3月に都会の方へ引っ越してきた私は、"大溝中"と呼ばれる
学校に入学することになった。
その旨を数日前にマンジローやドラケンに話したら、
ドラケンは素直に受け入れてくれたもののマンジローには
「なんで同じ中学じゃねーんだよ！」とキレられた。
仕方なかろう、私だって同じが良かったよ。
マンジロー以上の要注意人物なんていないんだからちょっとの規律違反でも許されそうじゃん。


だがしかしマンジローはいないので、大っぴらに制服を着崩せない私は今めちゃくちゃ我慢してスカートを履いている。
もちろん中には体操服を履いているが。
履いてないとやってけねぇよ。
せんせー、明日から体操服でもいいですか？





友達が誰一人としていないので何の余韻もなく始業式が終わった。悲しいな。
てか、始業式は不良でも来るもんなんだな。
真面目かよ。


今日の日程が終わって学校を出てケータイを見れば
蘭と竜胆から一通ずつメールが届いていた。
中を見れば蘭からは竜胆の写真。
竜胆からは蘭の写真だった。
どうやら彼らも今日は真面目に始業式に参加したらしく、
お揃いの制服を着ている。
竜胆は自然体を撮られているが、蘭はバッチリカメラ目線で
それっぽいポーズを決めている。
蘭ってそういうとこあるよね。
飽き飽きしながら写真を撮る竜胆が容易に想像できる。

私も二人にお返しとして、『スカート滅ぶべし』という言葉と共に私の制服姿の写真を送っておいた。
その後、制服が似合ってる。だとかスカート履いてるの珍しい。可愛い。だとか返信が来た。

やめろ、照れちゃうだろ。

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