14.餌付け ページ14
「…ぁ…、」
眠っていたようだ。
目が覚めると丁寧に毛布がかかっていた。だが、隣には彼が居ない。
どこ?と探るように見渡すと、ジューっと音がした。
まさかと思い立ち上がってキッチンに向かうと、
「凛が料理…?」
「起きたのかよ」
いつもの仏頂面で彼は器用にフライパンを振っていた。
料理を見ると、Aの好きなオムライスだった。
「なんで知ってるの…」
「さぁな」
食うぞと最後の卵を縦半分にわり、半熟を綺麗に開かせた。そしてケチャップをかけてテーブルの上に乗せた。
「地味に美味しそう」
「……早く食え」
「言われなくても!」
パクッと1口運ぶと、思わず声が漏れた。
「おいしいっ!」
彼はいつもの顔でたんたんとそうかよと返した。だが彼の耳だけは正直で、赤くなっていた。
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まつの ちゃん、(プロフ) - あのね? まだ読めてないから 全部読んでから 感想めちゃ書くわ (10月21日 23時) (レス) @page1 id: 1cd20aa8bc (このIDを非表示/違反報告)
こひなた(プロフ) - マフィア…?! (9月16日 17時) (レス) id: 46c0e3a875 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:gipsofila | 作者ホームページ:http://https://www.pixiv.net/users/72619699
作成日時:2023年9月11日 21時