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〆〆
あれから数十分が経ち誰とも合わず1人で部屋探しをしていた。
なかなか見つからずもう諦めてしまおうと思った時、あの時の笛が聞こえてきた。
前と同じように笛の音がする方へ走って行くとそこにあれだけ探しても見つからなかった赤いドアがあった。
ドアを3回叩けば笛の音が止んだ。
僕は「入るよ」と一声かけてから部屋の中へ入った。
部屋の中は前と同じよう…ではなくものが少し増えているような気がした。
雪くんが眠っているベッドに行こうと思い足を進めた、だけど奥の部屋に行くための細い道がカーテンで遮られていた。
勝手に入ってもいいのかな…。
そう思っているとカーテンが開いて雪くんが出てきた。
『来てくれたんだ…嬉しい。向こうの部屋は使えないから別の部屋に行こう』
そう言って雪くんは壁に飾られている絵を外した。
絵の裏には丸い穴が空いていてその穴の奥を見ると見たことも無い部屋が広がっていた。
『和室って言うんだよ、あ。僕に触れないでね』
イソップ「え…?」
『荘園の主さんにお願いしてゲームの時みたいに動けるようにしたんだ。演じている時は触れるけど演じていない時は触れない、透けちゃうんだ』
雪くんが僕の手を掴もうとすると雪くんの手はするりとすり抜けてしまった。
『あのね、この姿のまま参加することを認められたけど“カール”くん以外の人は僕の事をゲーム後忘れるようにされるんだって』
しょんぼりした顔で雪くんは言う。
なぜ透明なのか、なぜ触れれないのか、とても疑問だけどあまり深入りはせずにこの前のように2人で談話した。
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あかり510 - 好き (2021年2月3日 18時) (レス) id: 3f067938ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:第五ハマってるやつ | 作成日時:2019年8月7日 0時