深海奏汰の妹ですが何か？ (ページ8)

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ナナページ8

回想
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私は生まれつき体が弱く、生みの親の方にも迷惑をかけっぱなしでした。

『ごめんなさい…お母様…ゲホッ…私のせいで…』

「いえ…気にしなくていいのですよ…」

「おい病弱野郎の見舞いは済んだか？早く行くぞ」

『お、お父様が呼んでらっしゃいます…早く行ってください…』

「……また来ますね…」

私のお見舞いにきてくださるはのは嬉しいのですが…私のせいでお母様がお父様や家の方々に怪訝な顔をされるなんて…耐えられません…

散歩…散歩に行って気を紛らわしましょう…

はぁ…なぜ私はこんな体に生まれてしまったんでしょう…私のせいでお母様が…

下を向いて歩いていると人にぶつかってしまいました。

『申し訳ありません！』

「大丈夫だよこちらこそごめんね」

『いえ！私が下を向いて歩いて…いたから…です…』

「……とりあえずそこのベンチに座ろうか」

私は泣いていました。わけもわからず泣いていました。
泣くのを辞めたいのですが止まらないのです。
何で…私はこんなに…弱いのでしょう…

「なにかあったのかい？」

『私のせいで…お母様がっ……家の人から…』

「そっか…それは大変だったね……これで拭いて？」

優しい好青年の方からハンカチを受け取り涙を吹かせていただきました。

「そうだこの病院に僕のオススメスポットがあるんだよね行ってみる？」

そう言われ彼についていくとそこは病院の屋上でした。

『何故屋上に…？』

「ここに来ると遠くまで見渡せるだろう？それに僕の通っている高校も見えるんだ。」

高校…この方は高校生だったのですね

「まぁ通ってると言っても体調のせいであまり通えてないけどね」

『そうなのですね…』

「でも、僕は諦めない。」

『え…？』

思わず彼の方を見る

「この学院を変えるんだ。」

『学院を…変える…』

「今は無理だとしても来年には…絶対に…」

彼が学院を力強く見ているとそれに答えるように桜の花びらが風に靡かれここに舞散りました。

小学生だった私はとてもきれいに見えました。

思えばここから天祥院のお兄様との関係が始まったのです。