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第 6 0 話 ページ19

_NOside_


_8年前 12月25日 クリスマス


Aと優がスーツの男に連れていかれている。


優「俺らに家なんかねぇんだよ!」


男「ま…派手に家が燃えちゃったからね〜。おまけに君達は両親に殺されかけた嫌われ者…」


男「だから、ようこそ! 天音A君。天音優一郎君。」



_サングィネム


_優side_


くそ…喉が渇く。
近くに人間がいる…。


血が、血がある……。


俺はその人間の元に走ろうとした……が



ミ「だ、駄目だよ…優ちゃん。 人間の血を吸っちゃ……」


ミカに抑えられる。
そうだな…人間の血を吸ったら、完全な吸血鬼になってしまう…


ミ「優ちゃん、クルルのところに行こ?」

優「あぁ……分かった。」


俺たちは二人でクルルのところに行った。
クルルは俺達に飲ませる分のストックを作ってたみたいだ。

だが、血を見た瞬間、俺とミカはクルルの首元と腕に噛み付き血を吸った。


クル「あら…そんなに喉が渇いてたの…。仕方ないわねぇ…」


そう言って俺達の頭を撫でる。
それで、俺達は正気に戻りクルルを突き飛ばした。


ミ「ご…ごめん。クルル…」

優「取り乱した…」

俺達の言葉に、優しく微笑むクルル。


クルル「正気に戻った?いいのよ。血が足りなければ誰だってそうなる…。吸血鬼の欲望は人間と違って血に対してしかないから
…それで?報告よ。新宿を襲って人間どもに会ってきたんでしょう?どうだった?」


俺はその言葉を聞いて、ミカと顔を見合わせた。


ミ「その事については君が話すことがあるんじゃないの?」


優「上位始祖会でのあの話はなんだ!」



上位始祖会での主な話はAが暴走した事について。
そして、フェリドはクルルがその禁忌に手を掛けていると言っていた。


優「クルルはAを利用しようとしているのか?」


ミ「もし、Aちゃんを危険な目に合わせようとするなら…いくらクルルでも許さないからね…」


クル「私はそれほど酷くないわ…。だって、貴方達とAを愛してるんだから。」


優「そんなの信じられるわけ…」


クル「信じなさい…」


優,ミ「ッ…」


クルルは少し溜息を吐くと、俺達の方にきちんと向かい合い言った。



クル「…いいわ。私が貴方達三人を生かした理由、教えてあげる…。私になぜ『終わりのセラフ』が必要なのか…」

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作者名:ホットミルク | 作成日時:2018年5月24日 0時

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