この恋は結ばれてはいけません【松田陣平】

26話 ページ27

ついに恋人となった私と陣平くん。


付き合ってからというもの、陣平くんは超がつくほど過保護なのだ。


今日は夜勤だと言うと、夜中に学校を抜け出してまで私を家まで送ろうとしたりする。


そして私はもちろん全力で止めている。


この前なんか、デートでスカート履いたら、俺以外の男に見せるなと不可能なことまで言ってくる。


そんなの無理に決まってると言うと、仕方なさそうにスカートを許してくれた。


どうやら陣平くんは独占欲強めらしい。


今日もデートなんだけど、なんて言って褒めてくれるかな。


『陣平くん！』


陣平「おう。今日はワンピースなんだな。めっちゃ似合ってる。」


彼は何の恥じらいもなく褒めてくれる。逆にそれに私は恥ずかしくなる。


言ってもらいたい言葉を言ってもらえて嬉しいのに、恥ずかしさが勝る。


そしてそんな私の姿を見て、彼はいつも笑う。


陣平「茹でダコみてぇに真っ赤」


『もう…からかわないでよ…っ！』


陣平「へいへい。じゃあ行くぞ。」


そう言うと、手を差し出してくれる。そして優しく手を包まれる。


その温度が心地よくて、ずっと繋いでいたいと思う。


たくましい大きな背中、私より30cm近く高い身長、男らしくも綺麗な手。


全て私のものだと思うと、幸せでしかない。


陣平「ん？どうしたニヤニヤして。」


『いや、私幸せ者だなって思っただけ。』


陣平「俺だって幸せだけどな。」

27話→←25話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す