ドS王子達との関係〈歌い手〉

41話-本気 ページ43

志麻「俺。クレーンゲーム得意なんよ？」
「ほんとですかw？」

含み笑いで言う。

志麻「もっもちろん！」

じゃあ…と思い赤髪の…犬の擬人化？みたいなぬいぐるみを指差す。

「じゃあ…これとれますか？」
志麻「おう。」

志麻さんの口調はさっきより落ち着いているみたいだった。

志麻さんは深呼吸をし、100円を入れた。

志麻「ﾌｩｰｯ…」

ﾁｬﾘﾝ__と透き通るような音がなり、クレーンが動き始める。

「っ……」

志麻さんの手は巧みに動き、すぐにクレーンはぬいぐるみの真上まで行く。
そしてクレーンはゆっくりと下がり、ぬいぐるみを完璧に掴みとった。

「ぅわ…」
志麻「んー…微妙やな…」

ぬいぐるみの首元がクレーンに見事に引っ掛かり、そのまま取り出し口へと落ちていった。

志麻「どや。取ったで」
「…っ…すご…」
志麻「やろぉー！」

志麻さんは満面の笑みを浮かべていた。取れたのが自分でも嬉しかったっぽい。

「嘘じゃなかったんですね」
志麻「前言ったろ。嘘なんて言わへんよ」

そっか…あの補習のときに…

？「あ！まーしー！」

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