涙 ページ5
『…誰……』
資料室で大好きな彼が待っていてくれて、私が来たときはギュッと抱きしめてくれる。
そんなことを期待してた私がバカだった。
御幸「A……？」
『なに…やってんの？』
御幸「………。」
黙ったまま下を向く君。
流れそうな涙を必死に堪える。流したらかっこ悪いもんね。
『ねぇ、なにしてたの！？待ってるって言ったよね？なんで待ってくれなかったの？しかも、私がいないからバレないと思った？馬鹿じゃないの？バレるから！』
溜まってた言葉を思いきり出す。スラスラ言える自分が怖い程。
『そんなことやるなら……』ピロンピロン
言いかけてた言葉が止まる。私の携帯が鳴ったからだ。
携帯を取り出して画面を見る。もう、こんなときに………
そう思いながら携帯の画面に目を向けると
○○病院
そう。大好きなおじいちゃんが入院してるところだ。
『も、もしもし……』
看護師「もしもし。○○○様のお孫さんですか？」
『あっはい。あの！おじいちゃんになんかあったんですか？』
看護師「それが○○○さんの様態が急変したんです！急いで病院に来てもらえますか？」
様態が急変。病院の先生が言ってたな。
長くはない。まさか、今日に限ってないよね？
『わかりました！今すぐそちらに向かいます！』
資料室から出て走ろうとしたとき、まだ一也のことが頭のどこかにあった。
『もう終わりだね……』
誰にも聞かれないように小さくはいて資料室を後にした。
全力で走っていく。走っていくと一也との思い出がフラッシュバックしてくる。
一也に告白されてから、文化祭でラブラブカップルコンテストで一位とったっけなー。
野球の試合だってほとんど行って応援してきた。
御幸君と呼ぶ女の子の声に嫉妬してたっけ？
『一也……』
走りながら静かに涙を流す。
君の名前を呼んでも振り向いてはくれない。
君の名前を呼んでも隣には君がいない。
君の名前を呼んでもAと呼んでくれない。
『ハァハァ……』
病院に着いたときにはおじいちゃんは
母「うっうっお父さん……」
祖母「○○○さん……うっ」
おじいちゃんの顔には白い布が置いてあり、
先生「○○時○○分……」
泣いているお母さんとおばあちゃん。
時計を確認する先生。
私は溜まってた涙を流した。
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みるる(プロフ) - mioさん» コメントありがとうございます(*´`)作品を書くとき、読者が泣いたりドキドキしたりするような作品を書こうと意識してるのでそう言ってもらえると嬉しいです！ (2015年1月31日 7時) (
レス) id: 6d34c9cec6 (このIDを非表示/違反報告)
mio - 今日初めて読んだんですが、涙がボロボロ出てきてしまって（笑）誰とくっついてもいいですね！ (2015年1月29日 20時) (レス) id: 61c4143b62 (このIDを非表示/違反報告)
みるる(プロフ) - EIRさん» コメントありがとうございます(*^^*)感動だなんて……嬉しいです！これからもこの作品をよろしくお願いします♪ (2015年1月21日 23時) (レス) id: 6d34c9cec6 (このIDを非表示/違反報告)
EIR - メッチャ感動です！スゴく面白いです！心がズキズキ痛むんですよ！応援してるので頑張ってください(p^-^)pq(^-^q)更新頑張れっス!!フレッフレッ！ (2015年1月21日 21時) (レス) id: 90b5e39d5e (このIDを非表示/違反報告)
みるる(プロフ) - 椎名さん» コメントありがとうございます♪アドバイスもくれて嬉しいです！これからは辞書で言葉を確認して書いてみます。 (2015年1月17日 12時) (レス) id: 6d34c9cec6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるる | 作成日時：2014年12月6日 23時
