彼氏に浮気、されちゃいました。

カッコイイところ ページ17

沢村「先輩！」

最近、沢村君が私のクラスに来るようになってお昼ご飯も毎日一緒に食べるようになった。


『どうしたの？沢村君。』


今はお昼ご飯を一緒に食べてるところ。
いつも通り沢村君に玉子焼きをあげてご飯を食べているときのことだった。


沢村「今度、野球部、試合があるんすけど来てくれませんか？」


『………えっと…。』


野球部。沢村君がいるし、沢村君の活躍も見たいけど…



『御幸君もいるんだよね？』

最近は一也じゃなくて御幸君と呼ぶようになった。

もう付き合ってないし一也って呼ぶとまた思い出しちゃうし……


沢村「み、御幸先輩っスか…？」


『う、うん。御幸君。…野球部だからいるよね？』


沢村「あ、はい。いますよ……。」



ショボンとする沢村君。いつもは犬みたいに元気なのに……。


『そっか……最近、野球部って確か勝ち上がってるんでしょ？』

沢村「はい。あと２回勝てば甲子園っスよ。」


『甲子園……。』


沢村「俺、先輩のこと甲子園に連れていきたいです。」


沢村「カッコイイところ見せたいんです！」


あー。懐かしい。御幸君にもそんなこと言われたっけ？

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御幸「明日、試合があるんだけどさ見に来てくんね？」

『えっ？試合……？』


御幸「そ、試合。カッコイイところ見せるから応援よろしく！」

まだそのときは御幸君と付き合ってなくて私も御幸君のことは恋愛感情として好きではなかった。

確か御幸君を好きになったのはその試合を見てから。


なんだろう。


沢村「先輩にカッコイイところ見せたいんです！」


御幸君と沢村君が重なって胸が痛い。



沢村「あ、あの……ってえ！なんで先輩泣いてるんすか！？」

『えっ！？な、泣いてた？』


沢村「泣いてますよ！どうしたんすか？！ま、まさか俺、なんかした……」

『ごめん。沢村君はなんにも悪くない。』


ほんとは御幸君のこと、諦めたのにまだ思い出しちゃう自分が情けない。


カッコイイところ見せるから……


『試合、カッコイイところ見せてね。』


沢村「っ！はい！」




沢村君のカッコイイところを見たら、御幸君のこと忘れられるのかな……？

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