彼氏に浮気、されちゃいました。

待ってるから ページ2

自分の将来の夢。世界中を回りながらヴァイオリンを弾くこと。

それを叶えるためにフランスに留学することになった一年の秋。

留学して新しい音楽を学ぶ。すごくワクワクしてたけど……

「ほんとに大丈夫？」

御幸「うん。俺は大丈夫だから！行ってきなよ。」

待ってるから

大好きな彼、一也が最後に言ったこと。待ってるから……

「うん。待っててね」

ほんとは心配だった。彼女の私がいなくなったことで一也が浮気したりとか……。

ほら、一也ってかっこいいし、女子にすごくモテるじゃん？時々、私を心配させるんだよ……。

御幸「おう！(ニッ)」

ほら。その笑顔だよ……。その笑顔を他の女の子に見せたら女の子は一也のこと好きになっちゃうじゃん？

でも、一也は待ってるって言ってくれた。
浮気なんてしないよね？

浮気なんて……

_______________

「はぁ、疲れた……」

フランスに来てから3ヶ月。
日本は今、冬……なのかな？

寒そうだね……。私、寒いの苦手なんだよね…

「みんな元気にしてるかな？」

時々恋しくなる。日本かー…

プルルルルル

「ん？お母さん？」

突然鳴ったケータイ。画面を見るとお母さんからだった。

「もしもし………」

___________

久しぶりにやってきた日本。

この前、お母さんの電話で

母「ちょっと、おじいちゃんの様態があまりよくなくて……もしよかったら日本に戻ってくれないかしら。おじいちゃんもAに会いたがってるのよ……」

私のおじいちゃん。小さい頃、お父さんとお母さんは仕事でいないとき、いつもいてくれた、大好きなおじいちゃん。

昨日はおじいちゃんのお見舞いでおじいちゃんが入院してる病院に行った。

先生の話を聞くと

長くはない

そりゃそうだ。だっておじいちゃん、肺がんだから…。


先生の話を聞いて１秒でもおじいちゃんと一緒にいたい。その思いがあり、留学は中止になった。

そして今日は

「学校か……」

私が通ってる青道高校。

大好きな彼氏、一也もここに通ってる。

今日、私が来てることは先生以外誰にも言ってない。

「よーし！驚かせるぞー！」

そう言いながら校舎に入った。


もし、校舎に入らなかったら……




きっと一也が浮気をしているのを気づかないで付き合ってたのかもね……？

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