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伊野尾side

診察室に入ってから、ライトを目に当てられていろいろ見られた。


「じゃあ、眼帯外しますね。」


「……はい。」



思えば、失明してから眼帯を外した時の自分の目を見ることになるのはこれが初めてかも。



「っ…。」




こうなってるだろうな、という予想はしてたけどそれが現実になると思ってるよりも傷つく自分がいた。


目が潰れた感じになってて、とてもじゃないけど眼帯なしで外に出る勇気、俺にはない。



「辛いのは痛いほどわかります…。こっちの目はもう見えないですが、反対の目のリハビリ、頑張りましょう。」



「はい…。」


















リハビリのせいか、目の周りの筋肉が痛い。



帰り際、先生から言われた言葉。



入院という選択肢もあります、と。



「入院…。」



「あ、伊野ちゃーん!」



声のする方を向くと、誰かが手を振っていた。



声的に圭人以外あり得ないけど。



「おかえり!大丈夫だった?」



「うん、平気〜。あ、でも入院っていう選択肢もあるよとは言われた。」



「え、ほんと?」



車に乗り込み、発進させながら聞いてくる。



「うん…。俺、周りに迷惑かけたくねぇからさ〜。入院しようかなって思ってんだけど…。」



「俺は伊野ちゃん次第だと思ってるけど、入院を勧めるよ。その方が安全安心だもん。」



「だよね〜。じゃあ俺入院するわ〜。」



こんな軽く決めていいことかわかんないけど、迷ってたら俺はずっと悩み続ける。



「病院の先生にはなんて言われてんの?」



「入院する気になったらいつでも言って、伊野尾さんの意見を尊重します、って。」



「じゃあ、問題ないね。」



「みんな反対しないかな…。」



「するわけないでしょ何言ってんの〜。みんないいって言うに決まってる!」



圭人がこんなにはっきり言うのなんて、珍しい。



信頼してんだよな〜、俺もだけど。



「ちょっと寝るわ。ねみぃ。」



「うん笑おやすみ。」



「何笑ってんの。」



「なんでもない笑」



「まぁいいや。おやすみ。」



ふわっと眠気が襲ってきて、そのまま俺はスッと眠りに入った。

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芽乃雨(プロフ) - いずみん☆さん» そう言ってくださる方がいて嬉しいです…!更新頑張ります、ありがとうございます! (2016年8月17日 11時) (レス) id: 2df2febadf (このIDを非表示/違反報告)
いずみん☆(プロフ) - 続編、待ってました!更新、大変だと思いますが、頑張ってください!応援してますp(^-^)q (2016年8月17日 11時) (レス) id: 688e0300f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:芽乃雨 | 作成日時:2016年8月16日 21時

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