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03【F】 ページ3
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両親は昔から仕事で忙しくてほとんど家にいなかったから、両親のかわりに歳の離れた兄貴ことミツが俺達の面倒を見てくれていた。そんなミツの背中を見て育った俺は将来ミツのようにこの家を支えていこうと思った。
平日は数学と英語塾の掛け持ち、休日は昼から夜遅くまで居酒屋のバイト。詰め詰めではあるが将来の為、三つ子の学費の為でもある。忙しくても何とかやっていけてるのは頼りになる兄貴達や可愛い三つ子達のおかげ。
中でも一つ年上の渉はいつも俺の事を気にかけてくれる。バイトで帰宅するのが夜遅くになっても、寝ずに美味しい料理を作って待ってくれている。バイトで出るまかないが口に合わないと言ったら“今度から太輔の分の晩飯も作るからね”と満面の笑みで言われた。
塾の日は帰りが20時とかで基本弟達のリクエストした料理が出されるけど、来週の火曜は休みになったから大好きなビーフシチューをリクエストしたらすぐにOK貰えた。こんな機会中々無いからね、来週の火曜は特別な日だな。
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作者名:みやたま | 作成日時:2021年10月26日 23時