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第三話 M side ページ3
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好きだった、ずっと。話した事もない君の事が。
純白で儚くて今にも消えそうな君に、一目惚れをしたあの時から、俺の恋は始まっていたんだ。
……………
噂には聞いていた。
一つ下の学年に、宝石のように美しい男がいると。
日本でも数少ない病に侵されているらしい君はほとんど学校に姿を見せる事はなかったものの、偶に姿を見せた時にはほとんどを図書室で過ごしていた事を俺は知っている。
それでも声を掛ける事が出来なかったのは自分の自信の無さからだった。
当時の俺は人付き合いが苦手で、片手で数えるほどの友達しか居なかったし、世間で言う“非リア”に分類される立場にいたから余計に、俺なんかに話しかけられても嬉しくないだろうと思っていた。
結局俺は卒業するまで一度も、君と話す事は出来なかった。
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作者名:みやたま | 作成日時:2021年10月16日 0時