宮田くんと玉森くん (ページ14)

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早とちりだとか考えてる暇なんてなかった。

どうしてだか告白は、もっとゆっくり時間をかけて
するつもりだったのに。

愛しい君を目の前にすると、告白の言葉はすんなりと出てきてしまった。

たまの手を取り跪いたまま返答を待っていると
俺の手にたまの細くて長い指が絡みつく。

『宮田の馬鹿っ…ほんとずるい。
こちらこそ、宜しくお願いします…っ』

今も変わらず恥ずかしがり屋のたま。

視線は合わないものの照れくさそうに微笑み、
林檎のように赤く染まった顔を見られたくないのか、俺の胸に顔を埋める。

「もうさ、何でそんな可愛いんだって。」

そんな可愛い仕草に思わずふわふわの茶色く染まった髪を優しく撫でると、心地良いのか頬をすりすりさせる。

あぁ、この可愛いお姫様はどこまで俺の事を惚れされるつもりなんだろう。

『ねえ、もう少しこのままでいて？』

なんて君がまた可愛い台詞を吐くから、

そろそろ俺、限界かもって。

「いいよ。たま、こっち向いて？」

『なに？…んっ…みや、た…っ』

その形の良いぷっくりとした唇に優しく食らいつく。

ほんのり甘いイチゴの味がする。

やんわりと唇を離せば、呼吸を乱し火照った顔で俺を見上げるたま。

『みやたっ、今なにした、の…』

「たまが可愛くてつい。もしかして嫌だった？」

『嫌じゃないっ…けど、初めてで…
宮田とキスなんて考えた事もなかったから…戸惑ってるっていうか…』

「そうだね。でも今日から恋仲になったわけだからさ、
手加減しないかもって言ったら怒る？」

『そんなの、聞かなくてもわかってるくせに。』

少しいじけたように呟くたまに、また更に愛しさが込み上げて、もう一度その柔らかい唇にキスを落とした。