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『としくん、すき。おうじさま、おれの。』

「じゃあたまはかわいいおれのおひめさまだね。」






…………、




……懐かしいなあ。11年前ぐらいだっけ。

小1の学習発表会が終わった直後。

劇の本番中、たまが緊張のあまり言葉に詰まって、
セリフを言うのに少し時間がかかっちゃって。

結果的に無事に劇は成功したんだけど、


たまがセリフに詰まったのが気に食わなかった、
学年で体格の大きい3人組が、色白で華奢なたまの事を取り囲んでたんだよね。


もちろんたま1人で3人に敵うはずもなくてやられっぱなしで。


隣のクラスだった俺は、たまと仲が良かった千ちゃんにその事を聞きすぐに体育館に駆け付けた。



俺を見るなりすぐに飛びついてきたたまを優しくなだめ、
俺は3人に立ち向かったんだ。




「おれの大事なともだちの事これ以上きずつけたら、
次はぜったいゆるさないから。
先生にこの事言われたくなかったら、早く教室もどりなよ。」



思いっきり睨みつけると、3人はバツの悪そうな顔をして
体育館から走り去っていった。

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作者名:みやたま | 作成日時:2021年10月9日 1時

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