ずるいじゃん続 【灰谷竜胆】

ずるい 84 ページ37

濡れた髪の毛をわしわしとさせながら「上がった。」と入ってくる竜胆。







水も滴るいい男ってこういう事か。









じとりと竜胆の方を見るとキョトンとした顔をして私の隣に座っている蘭を見た竜胆、やばい。少し怒ってる。







『竜胆、早く髪乾かして。一緒寝よ？』



「んー。A。」






寝言を呟き私に巻きついてくふ蘭。いや、ほんとに勘弁してくれよ。リビングのエアコンが25度のはずなのにどんどんと冷えきってく部屋の温度、どうしたことか。









蘭は動かないし竜胆はイライラしてるし、









ああ。くそめんどくさい。









『蘭。起きて。寝るなら布団行け』


「んぅ。A連れてってよ。」


「兄貴。自分で歩いて」









竜胆は蘭の腕をぐいっと引っ張るとケラケラと笑いながら蘭がその場ですくりと立ち上がり竜胆の肩に手を回した









「リンドー男の嫉妬は見苦しいよォ？」








竜胆はﾁｯと舌打ちをすると私の肩を抱いて「寝るぞ」と呟いた。








『ね。髪の毛乾かさないと。』









あーーー。









竜胆かわいい。









いい匂いするし赤ちゃんみたいな匂いすんだけど何事









竜胆にドライヤーを渡されベットに座らされて竜胆が床に座っていて、私は竜胆の髪の毛を乾かしている、今日の竜胆はばぶりんどー。






いや何言ってんだろ。




マジで。








竜胆の金髪に淡い水色のメッシュが入った髪の毛をサラサラといじってドライヤーで乾かしているとコクリコクリと頭を揺らしている竜胆。それが可愛くて可愛くてどーしようもない。







ちゅーしたいな。まじで。









私はそんなクソみたいな欲求を我慢し竜胆の髪の毛を乾かし始めた。

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