死にたがり 20 ページ21
春千夜side
あいつはまたぴたりと学校に来なくなった。
俺の前から何度も何度も消えてはふらっと現れての繰り返し。
俺はあいつに弄られてんのか。まじで。
俺はむしゃくしゃしながら教室にあるカバンを持ち廊下に出た。靴箱で靴にはきかえると乱暴に下駄箱のロッカーを閉めた。
学校の裏に止めてあった愛車のバイクにまたがるとバイクをふかした。
しばらくしてAの家の前に着くと家の前にあったチャイムを恐る恐る鳴らした。ピンポーンと鳴らすと『はーい。』と女の声が聞こえた。
「おれ。開けて。」
『あれ。はるちよじゃん。』
ドアをガチャりと開ける音がしてドアの方を見るとTシャツに短パンをはいて細くて白い脚がスラリと出ている。そんなAに見惚れていると『なんで来たの』とAは言った。
「会いたくなった。」
『へー。上がってく?』
Aはにこりと笑うと俺を家に受けいれた。
家はガラリとしていて誰もいない。
風邪で休んでいたと聞いてたからAはぐったりとして動けないかと思っていたが全然ピンピンしている。
「お前風邪大丈夫か?」
『んー。それ嘘。』
コーヒー飲める?なんて聞いてくるお前、苦手って言ったらめちゃくちゃにやにやしてみてくる。なんでそんなににやにやしてんだよ。きしょくわりぃ。
「にやけてんなよクソアマ。」
『はるちよ君ココアでちゅよ』
ふわっと甘ったるい香りが広がり、ココアを持ってくるA。程よい甘さで俺は満足気にココアを流し込んだ。
Aは隣に座ると俺の肩に寄りかかった。
「お前。また痩せた?」
前よりも手足が細くなり、変わらずまつ毛の長い綺麗な瞳は虚ろで眠ってしまいそうなA
他に男が見舞いに来たらこいつは家にあげんのか?
そんな無防備な格好でくっつくのか?
好きでもねーやつとキスすんのか。
なんてぐるぐると不毛なことを考えているとAは『はるちよ。』と俺の名前を読んだ。
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@ZYUR - あの、パクリですか? (11月22日 22時) (レス) id: d21974408e (このIDを非表示/違反報告)
んなぁぴゃんぴゃん(プロフ) - 錆猫さん» そう言っていただけると嬉しいです!笑書いてて楽しいって思えるのは読者の皆様のおかげなのであらためてありがとうございます!!! (2021年9月20日 8時) (レス) id: 809276b97e (このIDを非表示/違反報告)
錆猫(プロフ) - 完結おめでとうございます!!主さんのはるちよ最高でした!!なんというか、お話が綺麗でとても大好きです!過去作も次回作も読ませていただきます! (2021年9月20日 8時) (レス) id: 5bb6e7e4d5 (このIDを非表示/違反報告)
んなぁぴゃんぴゃん(プロフ) - 名無しさん» クソみたいな小説読んでいただきありがとうございました笑ぜひぜひ読んでいただけると嬉しいです^^* (2021年9月19日 22時) (レス) id: 809276b97e (このIDを非表示/違反報告)
名無し - まさかの展開に思わず声が出ました。。最高の作品です!!!これからも繰り返し読みたいと思います(^^)完結おめでとうございます!!! (2021年9月19日 22時) (レス) id: f68d781c31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:んなぁぴゃんぴゃん | 作成日時:2021年9月16日 23時