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107話 ページ15

「へぇ、それって一目惚れ?」





「そういうことになるのう。

しかし、あの時の我輩は認めたくなくてよくちょっかいをかけたもんじゃよ。


まぁ、ほとんど無視されたのじゃが。」










「え、そんな男子小学生みたいなことしてたの?

嘘でしょ?


意外っていうか…引くんだけど。」










「待って薫くん。それはせめて心の中で言っておくれ…


流石の我輩も傷つくんじゃけど。」










話して少しスッキリしたのか零はやっとトマトジュースに口をつけた









「まったく…やめじゃやめ。


ただでさえあの頃の我輩は黒歴史なんじゃ。

これ以上掘り返しても何も得はないぞい。」











「えー、残念。米粒くらいには興味があったのに。」










静かになった空気


依然として零は元気がないようだった






仕方ないなぁと痺れを切らして薫はゴホンとわざとらしく咳き込んだ










「…諦めるの?」








「…。」











だんまりとした零


これに薫はハァっと大きくため息を吐いた











「あの魔王と恐れられたあんたが奥手なのは分かったけど、

まさか他の人に取られたぐらいで諦めるなんてね。



正直ガッカリだよ。」









「……。」









「…俺にここまで言わせといて、まだ黙ってるつもり?


本当に好きなの?あの子のこと。」















「…………好き。」










「だったら、今から追いかけて彼女と取り合いなりしてみればいいじゃん。

そして自分の方がもっと愛してるって言っちゃいなよ。







…そんくらい強引じゃないと朔間さんらしくない。」












薫が話終わると零は静かに目を閉じ、ゆっくり開いた



コトンとグラスをテーブルに置き、ふっと僅かに微笑んだ









「男の恋路には興味が無いんじゃなかったかのう?」







「勘違いしないでくんない?


暇なだけだから。」











…我輩は…とポツリポツリとだが話し始めた











「蓮くんが…選んだ相手と幸せになれるなら…と思っていたが…





やはり、我輩以外の者と愛し合うなど我慢ならん。



我輩が、蓮くんの1番でありたい。


まんまと渡してたまるか。奪い、我輩の色に染めてやろうぞ。」















それに新婚旅行先もすでに決まっておるしのうと得意げに語った








「…あっそ。いいんじゃない?」






「それにしても、薫くんが略奪愛に興味があったとは。」







「やめてくんない??」

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作品ジャンル:アニメ
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作者名:アニット9 | 作成日時:2022年12月25日 21時

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