眠たげに ページ7
あ、それともやるなら前のメンバーが良かったりする？と真代瀧が遠慮深げに問う。昼休みに無理やり押し掛けておいて、何を今更と思ったけれど。前のメンバーとは軽音を続けるか続けないかで喧嘩したままでいるのは彼も知っているはずだ。
反応がない二人に真代瀧と水瀬拓真は顔を見合わせて、どうしよっかと首を捻った。隣の尚信をちらりと見ると、俯いていて、尚信の長い前髪が邪魔で表情が見えなかった。しびれを切らしたのか、真代瀧が突然、ちょっと２対２で別れよう！と言い出す。
尚信が吼える前に、真代瀧が言葉を放つ。
「ほんっとーに嫌なら、その理由話してみてよ。大島くんは僕と、神木くんはたっくん、よろしくね」言い終わると尚信の手を取って廊下を歩いていった。「外は雨降ってるし、帰れないでしょ？」
真代瀧はかなりしつこい性格をしているんだなと思った。
残された俺と水瀬拓真は取り敢えず、彼が保健室に置いてきたリュックサックを取りに保健室へと階段を降りた。
「俺ね、常に貧血気味でさ」
俺の前を歩いている水瀬拓真が、独り言のように話し出した。
俺は「はぁ」と少し戸惑いながら答える。身長は尚信程ではないけれど有る割には細身で、肌も男子にしては白い方だから病弱な印象があったのは事実。
まさか本当に病気持ちだったとは、と予想が当たって軽く驚いた。………まぁこの見た目なら誰でもそう思う、か。
「階段とか膝の力抜けて落ちそう」
彼はヘヘヘ、と悪戯っぽく笑いながら１段１段降りていく。
冗談でいってるのか、本気でいってるのか、どっちかわからなかったが多分７割型本気っぽい。水瀬拓真が９段先で保健室のある１階についた。
「薬飲んでるんだけど副作用で眠たくなるから、基本保健室にいるんだよね。」
くるりと振り向いて俺を見上げる。
眠たげに垂れるまつげと瞼を無理矢理引っ張って。
１日に３時間くらいしか授業受けないし、薬飲まなかったら急に倒れるし。もう学校やめてニートになっちゃおーかなみたいな？とやっぱり独り言のように話続ける水瀬拓真に気圧されて足が止まる。
「で、放課後に教室に行ったら誰かが１人でギター弾いてたのね？」
実際は教室間違えてたんだけどと呟いて、頭の後ろを少しかいた。うん。きっとそのギターを弾いていたのは真代瀧で、その姿に魅せられてやりたくなって一緒に弾き始めた、そんなところかなぁ。よくある話だね、と思いながらまた階段を降り始める。
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まきゅもきゅ＠九松(プロフ) - 結咲。さん» こちらこそありがとうございますぅぅぅぅぅ！貴方様の作品もずっと応援しています！ (2016年9月25日 19時) (
レス) id: dd6ee1b572 (このIDを非表示/違反報告)
結咲。(プロフ) - まきゅもきゅ＠九松さん» ありがとうございます！ありがとうございます！ありがとうございます！泣 ぜひぜひ作品見に行かせていただきます！ (2016年9月25日 18時) (レス) id: aa201165a1 (このIDを非表示/違反報告)
まきゅもきゅ＠九松(プロフ) - 結咲。さん» お邪魔させていただきました！すごく興味深いですね！思わず入り込んでしまうような・・・！宣伝もさせていただきますね！これからも頑張ってくださいね！私の作品もよければ見てって下さいね(笑) (2016年9月25日 17時) (レス) id: dd6ee1b572 (このIDを非表示/違反報告)
結咲。(プロフ) - ねこまんま 21号さん» ありがとうございます！(泣)ウレシすぎて死んでしまいたい！(泣)更新頑張ります！ (2016年9月18日 12時) (レス) id: aa201165a1 (このIDを非表示/違反報告)
ねこまんま 21号(プロフ) - 面白いです！！ 更新、頑張って下さい！！ (2016年9月18日 11時) (レス) id: 0270f76ad4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結咲。 | 作成日時：2016年7月26日 14時
