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夕餉をかき込み、個室に用意されていた湯船で身体を洗い流すと、雑談もそこそこに水木は床に入ると、数分も経たないうちに規則的な呼吸が聞こえてきた。
私は寝付けず、と言っても私は元より人間より睡眠時間は少ないので、こんな早い時間にはいつも眠らない。
寝転びながら窓の外を見上げれば、月の光がちょうど私の枕元に当たる。
心地良い光だ。狐の妖は、月の光で霊力を回復すると言う迷信が昔あったが、本当に霊力が回復されそうなほど心地良い。
目を瞑り、月の光を感じていると、ザワっと全身の毛が立つような感覚に襲われる。
妖怪の気配か？しかも、遠くない…いや、むしろこのお屋敷の中か？
私たちの方には興味が無いようで、こちらに近づいてくる様子は無い。だが、かと言ってこちらに危害が無いとも限らない。少し様子を見てくるか、と布団を剥ぎ立ち上がった。
「っ、ろせっ、」
苦しげな息遣いと水木の声が聞こえ、足元に目をやれば、先程まで穏やかに眠っていたみずきが、額や頬に大粒の汗を浮かべ、苦しげに唸っていた。
妖怪の霊力に当てられ、悪魔を見ているのか？
私は廊下へ出ようとしていた足を止め、水木の枕元に座る。もう妖怪の気配も消えてしまったし、このまま水木を1人にしておくわけにもいくまい。
額の汗を浴衣の袖でそっと拭い、湿った額に手を置く。
『安心しろ、お前を憎む者など居ないさ』
私はゆっくりと視線を上に上げる。
『そうだろ？______お前たち』
水木の足元に立っていた兵隊の格好をした亡霊、恐らく水木の元軍人仲間であろう者たちに睨みをきかせると、逃げるように消えていった。
戦争によって無念に死んだ気持ちも分からんでも無いが、生者を道連れにしようとしているところが気に入らない。
あの者たちが消えると、水木の表情はまた穏やかなものに戻り、しばらく私は久しぶり感じる温もりを掌から感じていた。
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リノ(プロフ) - 上手く言語化できなくて申し訳ないぐらい神作見つけちゃったよ…どうしてくれんのよ大好きですBIG LOVE。作者さんの原作リスペクトも伝わってくるし違和感もないのホントうま杉田玄白でハゲそう。コメント250字しかできないのが辛いよ。更新全裸待機しときますね！ (3月26日 3時) (
レス) id: cc90a56098 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - やばばばばばめちゃ好きです… (1月4日 18時) (レス) @page18 id: a05e9c9f42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもねーど
| 作成日時：2023年12月19日 21時
