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案内されたのは、簡素な和室だった。簡素といっても、この立派なお屋敷に��しては��簡素な和室と言ったほうが良いか。
男が2人寝るには十分な広さの部屋、押し入れには綺麗に畳まれた2枚の布団、寝巻き用の浴衣。急な客人を迎えるには十分すぎる部屋だ。
疲れた身体を休めるには、楽な服装と布団が1番だ。堅苦しいスーツを脱ぎ、シワにならないように畳むと、用意された浴衣に着替えた。
最近はめっぽう洋服で過ごす時間の方が長くなったが、やはり和服の方が落ち着くな。
先ほどとは打って変わって、静かすぎる部屋を眺める。
そういえば、水木と同じ部屋で寝るのは久しぶりか。まだ、悪夢に魘されているのだろうか。
_____いかんな、こうも静かで何も無いと、変なことを思い出してしまう。
部屋に一つある窓の前に胡座をかき、外から眺めれば、相も変わらずのどかな景色が広がる。
だが、先ほどの乱闘騒ぎ、時弥坊に憑いていたあの時貞翁の影、龍哭と呼ばれていたあの声。
この景色だけでは隠し切れぬほど、大きな闇がこの村にはありそうだ。
何ともまあ、面倒なことが起きそうで先が思いやられる。
「何だ、随分と寛いでるな」
ようやく部屋に来た水木も先ほどの騒ぎでよほど疲れたのだろう、少し頭髪が乱れ、顔にも疲労が伺えた。
「気分はもう良いのか？」
『はい、だいぶ楽になりました』
「そりゃ良かった。俺も着替えるか」
水木も疲れた身体を休めたかったんだろう。ネクタイやスーツを乱暴に脱ぎ捨て、和服に着替える。
その際につい身体に目がいってしまい、無粋な心を遮る為、頭ごと窓の方に向け、視界に入らないようにする。
「悪いな、嫌なモン見せて」
『？』
嫌なもの？むしろ良いものだが…
何を言ってるんだと水木の顔を見ると、申し訳なさそうに左肩の傷を撫でていた。
嫌なものとは、まさか火傷のことを言っているのか？
『傷が醜いと、誰かに言われたんですか？』
「そうじゃないが」
それは良かった。そんな事を言う不届き者は、殺してしまうところだった。
『その火傷は、水木さんが命をかけて戦場へ行き、生き残ったという勲章でしょう？隠す事なんてない』
私がそう言うと、照れたように、少し嬉しそうに視線を下に向けた。
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せいた(プロフ) - めっちゃ面白い！続ききになるので更新楽しみにしております！！ (5月4日 19時) (
レス) @page18 id: 4527c8b3f3 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - 上手く言語化できなくて申し訳ないぐらい神作見つけちゃったよ…どうしてくれんのよ大好きですBIG LOVE。作者さんの原作リスペクトも伝わってくるし違和感もないのホントうま杉田玄白でハゲそう。コメント250字しかできないのが辛いよ。更新全裸待機しときますね！ (3月26日 3時) (レス) id: cc90a56098 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - やばばばばばめちゃ好きです… (1月4日 18時) (レス) @page18 id: a05e9c9f42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもねーど
| 作成日時：2023年12月19日 21時
