第百七話 きっといつか壊れてしまう ページ27
「つーか、手前どこまで原作覚えてるんだよ。
あっちでの記憶はどこまで把握してる？そもそもちゃんと思いだせるのか？」
『ふむ。..............原作は、最後まで問題なく思い出せるよ。
小説の類は大抵はＯＫ。あっちでの記憶も問題ない。
とりあえず上司を殴りたかったことは完全に覚えてる。』
[零の上司はなにしたの！？というか会社に勤めてたの！？
この面倒でサボり魔で無駄に賢い零が！？]
そこまで言った瞬間に、ナナシの頭に本の角が激突する。
ゴッと鈍い音を立てて本は床に落ちた。
ナナシは声もなく床に崩れ落ちる。否、声にならない声を出しながら。
「うへぇ.......容赦ねぇな手前。」
宗田も顔を歪めナナシを見る。
『批判する者死すべき慈悲はない。』
投げた張本人の零は涼しげな顔でナナシを見下ろした。
[今の別に批判じゃない…………うぅ………]
ナナシは頭を押さえながら云う。
[今ので絶対たんこぶ出来た。絶対出来た。]
『うるさいよ。いいじゃないか別に何も減りやしない。』
[減るよ！今確かに脳細胞が減ったよ！]
そんな二人を見て、宗田は小さく笑った。
そして呆れたようにため息をつく。
「ガキか手前ら。」
そうしていると、部屋にうめき声が聞こえる。
そして、その音の正体はゆっくりと目を開き、
その刹那に宗田へと殴りかかった。
だがその拳は宗田に届く前にナナシによって防がれ、音の正体は床へと叩きつけられる。
「おいおい、助けてもらった奴にいきなり殴りかかるなんてどういう神経してんだァ？」
中原は笑みを浮かべてナナシに押さえつけられた少年を見る。
その少年は、青い瞳を持つ、小柄な少年だった。零と同じくらいの年齢だろうか。
「まァ俺も人のことは云えねぇんだがな？」
中原はゆっくり少年へと近づき、云った。
「なぁ、悲しいなぁ。
羊の王、中原中也。」
少年、否、中原中也は驚いて目を見開く。
「何で、俺の名前を知って……！？」
「なんでってなぁ？
まァ俺はお前よりもお前を知ってるよ。
この世界の中原中也。」
そこで宗田は言葉を句切り、
「だって俺はとある世界のお前なんだからなぁ。」
「は？お前何云って………」
「さて。これでお前もイレギュラー。歓迎するぜ？この世界の俺。ようこそ異常へ。ようこそ悟々原家へ。」
彼の平穏は、彼によって壊される。
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三斗(トリップ願望者) - ええええええ！何でこんな此れから良い所☆みたいなとこで更新停止しそうになるかなああああああああああ‼‼‼作者さん！Please come buck‼‼‼‼‼ (2022年7月27日 14時) (
レス) @page28 id: 50d700a5ed (このIDを非表示/違反報告)
吸血蝶(プロフ) - みゃうさん» ありがとうございます！諸事情により更新出来ていなかったのですが、これからは更新していきますのでよろしくお願いします！英語はもう諦めてまして……見逃してくださると幸いです。 (2019年7月27日 13時) (レス) id: 93dc29917b (このIDを非表示/違反報告)
みゃう - 吸血蝶さん、タイトルが気になって読んでみるとすごく面白かったです。・・・英語の勉強をしましょう？ (2018年12月26日 13時) (レス) id: fa587dfb5c (このIDを非表示/違反報告)
吸血蝶(プロフ) - やみねこさん» ありがとうございます！！！最近は時間ができてきたので、多く更新できるよう頑張ります！！これからもよろしくお願いします！ (2018年8月8日 13時) (レス) id: a5cd03074c (このIDを非表示/違反報告)
やみねこ - 百話おめでとうございます！ (2018年8月7日 13時) (レス) id: 008d70804a (このIDを非表示/違反報告)
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