第九十九話 ナナシの答え、柊の答え ページ18
――――――――覚決め終了、三十分経過―――東野side
[僕は――――――――――異常、だと思いますね。]
思わず、は、と声が出そうになった。
直ぐにナナシのほうを見るが、ナナシはニコリと笑っており、真意はつかめない。
零が、異常?よりによって、ナナシが云った………?
あの、ナナシが?
「................あら。理由をお聞かせ願えるかしら?」
悟ヶ原秋も予想外だったようだ。
[そうですね、理由は―――――と、云っても僕はただ一般論を述べただけです。
あんなにも躊躇なしに戦える、そしてあの思考力。
正常―――――普通なわけがないでしょう。]
ナナシは淡々と言葉を紡ぐ。
なんで、こいつは、笑っている?
ただ、納得はできるし、理解もできる。
そう考えるならば、零を正常とは云えない。
だが、こいつは俺が知らない零が、そうなっている理由を知っているはずだ。
なのに、何故――――――――?
『いやはや実にその通り。』
声が、響いた。
ほとんど無意識のうちに、声が聞こえたほうへ向く。
「....................零、なんで、ここに。」
目を見開いた。
悟ヶ原秋も同じようだった。
ただ一人、ナナシだけは零に笑みを向ける。
『なんでって云ったってねぇ。放送聞いてなかったのか?
今はもう覚決め終了三十分以上経過。
結果は翌日に出るしそりゃあ待ってる人の所に行くよ。ねぇ?』
零は開いた扉に向かって問いかける。
「ああ。そうだろうな。...........全く。全然戻ってこないから心配したぞ秋。」
出てきたのは、悟ヶ原宗田。零の、父親だった。
....................これは、いったいどういう事だ?
[おかえり。]
『ああ、ただいま。』
ナナシはすっと手を上げ云った。
「あら、宗田さん!!どうしてここに!」
「....................どうなってんだこれ。」
思わず声が出た。
心からの言葉だった。
「『さっきそこで会った。』からついてきた。」
nextTim――――――――???
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三斗(トリップ願望者) - ええええええ!何でこんな此れから良い所☆みたいなとこで更新停止しそうになるかなああああああああああ‼‼‼作者さん!Please come buck‼‼‼‼‼ (2022年7月27日 14時) (レス) @page28 id: 50d700a5ed (このIDを非表示/違反報告)
吸血蝶(プロフ) - みゃうさん» ありがとうございます!諸事情により更新出来ていなかったのですが、これからは更新していきますのでよろしくお願いします!英語はもう諦めてまして……見逃してくださると幸いです。 (2019年7月27日 13時) (レス) id: 93dc29917b (このIDを非表示/違反報告)
みゃう - 吸血蝶さん、タイトルが気になって読んでみるとすごく面白かったです。・・・英語の勉強をしましょう? (2018年12月26日 13時) (レス) id: fa587dfb5c (このIDを非表示/違反報告)
吸血蝶(プロフ) - やみねこさん» ありがとうございます!!!最近は時間ができてきたので、多く更新できるよう頑張ります!!これからもよろしくお願いします! (2018年8月8日 13時) (レス) id: a5cd03074c (このIDを非表示/違反報告)
やみねこ - 百話おめでとうございます! (2018年8月7日 13時) (レス) id: 008d70804a (このIDを非表示/違反報告)
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