愛すべき人はツンデレでして。(ybhk)

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大「おっはよー！」


薮「っ、お前もう少し静かに来れねぇのかよ。」


突然の登場に、薮は飲んでいた水を少し吹き出して、
口を手の甲でゴシゴシと拭く。



大「え、あ…、ごめん。」


「あれ？大ちゃん、今日は光と一緒に
来るんじゃなかったっけ？」


事務所のスケジュールボードには、
確かそうなっていたはず。

光が薮と来るとかなったら嫌だから、
俺は念入りにチェックしていて、間違えるはずがない。


大「あ、そうそう。
なんか体調が悪いから遅れてくるって。…ですよね？」


大ちゃんが、
後ろにいるマネージャーにふり返って確認をとると、
はい、そうです。と返事が返ってきた。


俺は薮と顔を見合わせる。

やっぱ、薮が言ってたのは間違いじゃないってことか。


「理由知ってる？」


大「ううん。何も聞いてない。…どうかしたの？」


光は、意外と甘える性格なのに
こういうときは誰も頼らない。


そんなんで苦労してきたこと沢山あったろ…？
俺でもいいし、誰でもいいから、
『頼る』って事を学べよ…。


薮も同じことを思っているのだろう、
足の爪先を上下に動かしてパタパタと音が鳴っている。



薮「いつ来るんだ？」


大「そんなに遅れないって言ってたけど…。」



久しぶりの薮の怒りに楽屋が凍りつき、
来たメンバーは、静かに自分の事を始めた。

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