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第7話 疲れた後の幸福? ページ8

胸がチクチク痛むのを抑えて、早歩きで学校に向かう。
あと少しでチャイムがなってしまう。



遅刻なんてこと、してはならない。

桃井の妹遅刻したんだってよ、なんて姉がバカにされたら、私が嫌だ。



体力の限界まで使い、あと少しで門を通るところまで来た。
先生が門を閉めるために立っているのは、チャイムがなる3分前だ。

まだ先生は立っていない。



危ない、ギリギリセーフだ。



しかし、ここで安心して速度を緩めるなんてことはしない。
教室までの時間を考えると、休憩してる暇なんてないし、それに。



青峰君がいつ後ろから来るかわからない。



今来られたらものすごく気まずいし、なに言われるかわからない。
……私に話すことなんてないとは思うけど。



急ぎ足で教室に入る。
よかった、ちゃんと時間通りに入ることができた。



ずっと急ぎ足だったから、足が痛くなってしまった。
座って疲れた足を休める。



席は窓側の一番後ろの席。
目立たず、ひっそりできる場所。私のお気に入りの場所。



このクラスには、キセキの世代と呼ばれる彼らもいないし姉もいない。



まぁ、友達もいないのだけど。



けど、友達がいなくて苦労することは、二人組やグループを自主的に作るときだけ。
それ以外は、特に嫌なことも苦労することもない。



何をしないし、モテもしないし、キセキの世代やモテる人たちへ媚も売らない。
だから、女子のリーダー格の人にも目をつけられない。



なんて、平和な日々なんだろう。



今更になって、このクラスは最高なことがわかった。



姉は楽しくやっているだろうか。
……私が見るときは、私と話すときは絶対に笑顔だ。



だから、まぁきっと平気だろう。



それに、守ってくれる人の方が多いだろうし。
学校では、私は姉とは関係ない人間だからな……。



今日もひっそり、静かに生きていこう。

第8話 私の存在意義→←第6話 ヒトリボッチ



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七瀬(プロフ) - Flower*さん» ありがとうございます!お気に入り作者も?!頭が上がりません……!ありがとうございます、頑張ります! (2017年10月27日 22時) (レス) id: e2cb3a14fd (このIDを非表示/違反報告)
Flower*(プロフ) - とても面白いです!なんとも語彙力のない表現ですが、文がとても綺麗です!お気に入り作者にも登録させていただきました。更新も受験も両方頑張ってください! (2017年10月27日 22時) (レス) id: 4d95f4e8a2 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬(プロフ) - ミクロコスモスさん» ありがとうございます!私だってそんに文才ないですよ(汗)でも、ありがとうございます、とても励みになります! (2017年10月22日 13時) (レス) id: e2cb3a14fd (このIDを非表示/違反報告)
ミクロコスモス - この作品、すごく面白いです!!ファンになってしまいました!そんな文才が欲しいです……!えと、更新頑張ってください、応援しています! (2017年10月22日 11時) (レス) id: 917bdd96ab (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 分かりました、アドバイスありがとうございます! (2017年10月18日 22時) (レス) id: 21d4fb13d4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:七瀬 | 作者ホームページ:ありませんわ  
作成日時:2017年9月23日 20時

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