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第6話 ヒトリボッチ ページ7

「何か嫌なことでもあったの?」

「いや、マジでお前には関係ねぇから。」

「……そう、だよね。」



そうだよね。



中学に入ってからは大ちゃんと関わっていないし、バスケ部に所属している姉ならまだしも、私は部外者。



もしかしたら、大ちゃんに幼馴染みなんて思われていないかもしれない。



そんな私は、大ちゃんの悩みに関わる資格はないし、そもそも関係ない。



当たり前のことだよね。



「ごめんね、大ちゃ……青峰君。私には関係ないよね。
でもあれだよ、悩みとかあったらさつきに言ってね。

なんだかんだで青峰君のこと心配してるんだから。」

「A……?っておい!待てよA!」



自分の言いたいことを簡潔にまとめて、その場を去った。

……居心地が悪かった。



引き止める大ちゃんの声を無視して走る。



追いかけて来るかと思ったけど、私なんかのために追いかけるわけがなかった。

止めてくれただけ、ありがたいものだよね。



数メートル走ったところで、帰宅部の体力の限界がきた。
すぐそばにある壁に手をつき、呼吸を整える。



始めて大ちゃんのことを、青峰君と呼んだ。



さつきも変な噂が立つのが嫌だと言って、青峰君と呼んでいたっけ。

真似になっちゃうのかな。



さつきみたいに変な噂立つわけじゃないのに、何で呼び方変えたんだろ。

……関係ないからかな。



接点のあるさつきが大ちゃんと呼ぶのは、なんの問題もない。
でも、何の接点もない私が大ちゃんと呼ぶのは他の人からしたらおかしいこと。



それこそ、噂がたって目をつけられてしまう。



これは、自分を守るためのこと。



でも後悔はしてない。



もう大ちゃんには関わらないから。



「また、一人ぼっちか……。」



唯一仲の良かった人を、捨てた日。

第7話 疲れた後の幸福?→←第5話 幼馴染みって…



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七瀬(プロフ) - Flower*さん» ありがとうございます!お気に入り作者も?!頭が上がりません……!ありがとうございます、頑張ります! (2017年10月27日 22時) (レス) id: e2cb3a14fd (このIDを非表示/違反報告)
Flower*(プロフ) - とても面白いです!なんとも語彙力のない表現ですが、文がとても綺麗です!お気に入り作者にも登録させていただきました。更新も受験も両方頑張ってください! (2017年10月27日 22時) (レス) id: 4d95f4e8a2 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬(プロフ) - ミクロコスモスさん» ありがとうございます!私だってそんに文才ないですよ(汗)でも、ありがとうございます、とても励みになります! (2017年10月22日 13時) (レス) id: e2cb3a14fd (このIDを非表示/違反報告)
ミクロコスモス - この作品、すごく面白いです!!ファンになってしまいました!そんな文才が欲しいです……!えと、更新頑張ってください、応援しています! (2017年10月22日 11時) (レス) id: 917bdd96ab (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 分かりました、アドバイスありがとうございます! (2017年10月18日 22時) (レス) id: 21d4fb13d4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:七瀬 | 作者ホームページ:ありませんわ  
作成日時:2017年9月23日 20時

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