終わりと女神さん。 ページ28
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「女神さま」
「ん。どーしたの、あんずちゃん」
白くて簡素な、味気のない保健室。
そんな無色の一室をパッと色付けるように、
華やかな笑顔を飾り付けた、白衣の女性。
パソコンのキーボードを打つ手を止めて、
こちらを真っ直ぐに見つめてくる女性に、
私は「何でもないです」と笑いかける。
「ふふ、最近流行ってるの？何でもないけど、呼んでみただけ、ってやつ」
「意味もないのに無性に名前呼びたくなる時、ってありませんか？」
「中々可愛らしいこと言うね、あんずちゃん」
仕事が一段落ついた先生を待って、
テーブルにお茶とお菓子を並べて仲良く座る。
この学科に女子一人の私を気遣って、
先生はたまにこうやって、二人でお話する機会をくれる。
先生も忙しいのに。
きっと、そんなところが
彼女が『女神さま』って皆に慕われてる理由。
「女神さま」
「やめてよその呼び方は。改めて呼ばれると、なんか恥ずい」
「じゃあ、くーちゃん先生で」
「あ、それスバルくんのやつでしょ！」
生徒の名前を思い浮かべて、
心底、幸せそうにするところ。
「そういえば、スバルくんと同じバスケ部の守沢先輩がまた怪我したらしいですよ？」
「千秋くん、これ以上傷作らないで欲しかったのに……」
「蓮巳先輩は働きすぎて過労死しそうですし」
「それは真緒くんもね。あとで、生徒会室にお茶でも持っていこうかな」
一人一人の事を気遣って、
心配してくれるところ。
「あ、そういえばRa*bitsがこの前ドリフェスの公式戦に勝ったんだよね！」
「情報が早いですね、先生」
「ふふ。生徒のおめでた話は、すぐに教えてって佐賀美センセ達に言ってるの」
「じゃあ、羽風先輩が彼女出来たっていう話は？」
「え、待って？それ本当！？おめでとう！」
「ふふ。残念ながら、嘘ですよ」
小さな喜びを、自分の事のように喜ぶところ。
他にも数え切れない程、
大好きなところが沢山ある、私たちの女神さま。
夢ノ咲学院、アイドル科の片隅。
そんな場所にある保健室では、
皆に愛されている保険医がいて。
「いらっしゃい、今日はどうしたの？」
彼女は皆にこう呼ばれ、親しまれている。
─────『保健室の女神さま』と。
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ゲイツ(プロフ) - アイスてぃー。さん» おかげさまで完結できました！こちらこそ楽しんで貰えて良かったです。コメントありがとうございます！ (2018年12月21日 22時) (
レス) id: f250b07018 (このIDを非表示/違反報告)
アイスてぃー。(プロフ) - 完結おめでとうございます！楽しく見させていただきました！ (2018年12月21日 0時) (レス) id: fde611bcb7 (このIDを非表示/違反報告)
ゲイツ(プロフ) - やまなみさん» 同担さん嬉しい！千秋沼は深いです、これからもドンドン推していきましょう！コメントありがとうございます！ (2018年11月20日 22時) (レス) id: f250b07018 (このIDを非表示/違反報告)
やまなみ(プロフ) - もりちあ良いですよね！！！(唐突)以前まではもりちあは推しじゃなかったんですけど、気づいたら最推しに……もりちあ恐ろしや……(ｶﾞｸﾌﾞﾙ) (2018年11月20日 22時) (レス) id: 95be3cdce4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゲイツ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=1b00d6d4f017764a9af2cf0a2704329f...
作成日時：2018年11月18日 21時
