いい子と女神さん。 ページ14
.
「すいません、女神さん。
俺でかいし重かったでしょ、うぅ……鬱だ」
よろけた翠くんを奏汰くんと一緒に
ベッドまで運んでから、ほっと一息つく。
熱で火照った真っ赤な顔を、
すまなそうに歪めて、ネガティブな言葉と共に
ゴホリと苦しそうに咳き込んだのは、翠くん。
「身長のわりにはそんな重くなかったよ。食べてる？」
「あー、俺これ以上でかくなりたくないんで」
「ダメです。もうちょい太りなさい」
「嫌です」
即答したあと、ボソボソと「もうちょい太れとか守沢先輩ですか」とかなんとか言ってたけど聞こえないふり。
それから毛布をぎゅっと抱きしめたり、
顔を埋めてモゾモゾとしたりする翠くんを、
観察する。
すると急に、ハッと顔を上げたもんだから目が合って。
「そういえばさっき、帰る途中に守沢先輩に会いました」
「千秋くんに？」
「目合った瞬間に『お、高峯じゃないか!!!!ジャージじゃないか、俺の色だな!!!!!』とか意味深なこと言われて、抱きつかれそうになるし……」
「抱きつき魔なのかな、彼は」
「あ、床濡れてたおかげで先輩がコケて、抱き着かれずにすんだんですけど」
「ここで今日一番の満面の笑み浮かべるのね」
奏汰くんが濡らした床に、
こんなメリット(翠くん限定)があるとは思ってなかった。
翠くん、思い出してめちゃめちゃ嬉しそうな顔してるから、あまり言いたくないんだけどさ。
「千秋くんコケて怪我したなら、ここに、保健室に来るんじゃない？」
「……あ、鬱だ……」
「こら。言うんじゃないの」
やっぱり。
にこやかな表情を捨てて、
いつもの沈んだ鬱モードに入ってしまった。
「千秋くん来たら騒がしいから、今のうちに寝た方がいいかもね」
「ん。そうする」
ポンポンと頭を撫でれば、
やはり眠かったのか、落ち着いたのか、
とろんと蕩けた表情になった翠くん。
ゆっくりと寝かせてあげる為に、
カーテンを閉めて、私はデスクへと撤退する。
「女神さま、翠は寝ましたか？」
「ふふ、眠そうだったよ。掃除してくれてたのね、ありがと」
奏汰くんは今までの間、
雑巾がけをしてくれていたようだ。
なんだ、やっぱりいい子だ。
こんなにいい子たちだから、
つい甘やかしたくなっちゃうんだよな。
ーーーーー
「滑ってコケて怪我した!!!!!」
「ちあき、はいらないで」
「何故だ！？」
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ゲイツ(プロフ) - アイスてぃー。さん» おかげさまで完結できました！こちらこそ楽しんで貰えて良かったです。コメントありがとうございます！ (2018年12月21日 22時) (
レス) id: f250b07018 (このIDを非表示/違反報告)
アイスてぃー。(プロフ) - 完結おめでとうございます！楽しく見させていただきました！ (2018年12月21日 0時) (レス) id: fde611bcb7 (このIDを非表示/違反報告)
ゲイツ(プロフ) - やまなみさん» 同担さん嬉しい！千秋沼は深いです、これからもドンドン推していきましょう！コメントありがとうございます！ (2018年11月20日 22時) (レス) id: f250b07018 (このIDを非表示/違反報告)
やまなみ(プロフ) - もりちあ良いですよね！！！(唐突)以前まではもりちあは推しじゃなかったんですけど、気づいたら最推しに……もりちあ恐ろしや……(ｶﾞｸﾌﾞﾙ) (2018年11月20日 22時) (レス) id: 95be3cdce4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゲイツ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=1b00d6d4f017764a9af2cf0a2704329f...
作成日時：2018年11月18日 21時
