推しに会えた2【灰谷蘭】

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「でも、どうせならこっちの方がいいだろ？」

『え？』


パッと手を離したと思ったらまた私の手を取り、ふと手を見ると恋人繋ぎをして居る。

『ﾝｷﾞｬｯ』

「……どんな声出してんだ？」


恋人繋ぎが秒で叶ったことに喜びを感じ、そしてシチュエーションがあまりにも尊すぎて倒れそう。

そして当の本人はクククッと笑って居る。
本当、笑い方までめちゃくちゃ灰谷蘭でたまんない。
鼻血が出そう。



『うふふふふ』

「疲れてネジぶっ飛んだか〜？」

『飛んでないよ、迎えに来てくれてありがとう蘭くん』

「今日のところは可愛いお前に免じて許してやる♡」

『？』


くしゃくしゃと頭を撫でる蘭ちゃん。


『お腹すいたなぁ〜』

「竜胆がなんか買ってきてくれてたワ」

『イェーイ！！』



そんな他愛もない話をしながら今日も灰谷家に向かった。




“俺、A迎えに行ってくるわ”
“え、なんで”
“東卍の奴がAのファミレスにいるらしい。連れて帰る”
“兄ちゃん独占欲やば。嫌われるよ”
“うるせーしばくぞ。……ったく……”



これは灰谷蘭がAを迎えに行く迄の話。

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