1話 ページ2
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私は、朝日と小鳥のさえずりで目を覚ます。
今の時刻は七時。八時までに、身支度を終え、朝食を作っておかなくてはならない。
それは、床で眠っている少年も同じことだ。
私は素早く着替えをすませ、まだ気持ちよさそうに眠っている少年を揺すり、起こそうと試みる。
貴)ハリー、朝よ、起きて。
ハリ)ん…、もう少しだ……け。
ハリーは、寝返りをうってまた眠ってしまった。でも、私はこうなることは知っているし、起こしても無駄だ、と分かっている。だが、今日はダーズリー家の一人息子、ダドリーの誕生日なのだ。
そんな日に寝坊をしたらとんでもない罰が下る。
貴)ハリー!いい加減起きてよ。
ハリ)んー。分かったよ……。
貴)今日は外出するんだから、早めに起きないと怒られてしまうわ。さぁ、早く着替えて。私は朝ごはんを作っているから。
しばらくすると、ハリーが部屋から出てきた。
ハリ)ヴィオラ、何かする事はある?何もかも君に任せっきりじゃ悪いからね。
貴)ありがとう。じゃあ、棚からお皿をとってくれる?
ハリ)うん、わかった。
朝のこの時間。私は好きだ。おじさんもおばさんも、ダドリーもいない、ハリーと2人だけの時間。身寄りのない私を、本当の兄妹のように接してくれるハリーは、私の心の支えになっていた。
そんなことを考えていると、朝食も出来上がり、おじさん(以下名前)達リビングに入ってきた。
バ)お前達、今日は早いじゃないか。特にハリーは着替えも済ましている。
ハリ)え、えっと、動物園に行けるから楽しみで早く起きちゃったんです!
など、ハリーとバーノンが話をしている。ペチュニアは、息子のダドリーに自分のベーコンエッグを分け与えている。
私には見向きもしないで。
私にとってはこれが日常だし、寂しいとも思わなかった。だって、ハリーがいるから。ハリーが、私の心のスキマを埋めて入れるから。
でも、たまに、言いようも無い孤独感に襲われる。これが何なのか、今の私にはわからない。
バ)おい、ヴィオラ!早く席に座って朝食を食え!さもないと、お前だけ置いていくからな!
貴)……ぁ、すいません。
一言だけ謝り、ハリーの隣に座る。ハリーを見ると、もう半分食べ終わっていた。
これは急がないと、と思い、私は急いで食べた。
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黒山羊(プロフ) - あの、ものっそいどうでもいいことで申し訳ないんですけど……「基本原作沿い(映画)」とはどういう意味でしょうか。映画は映画で、原作ではないですよね…? (2018年2月10日 12時) (レス) id: a4804d91b1 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - みにーさん» 間違えてました!すいません!ご指摘ありがとうございます。 (2017年5月22日 23時) (レス) id: af02df0fbd (このIDを非表示/違反報告)
みにー - インファは男の子なのになんでヘドウィグと[兄妹]なんですか?[兄弟]じゃないですか? (2017年4月21日 13時) (レス) id: d7f7fc39be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒狐 | 作成日時:2016年10月11日 23時